平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒19 「騙し合い」~自分ではない人格になるということ。存在しない架空の人格をつくるということ

2021年01月14日 | 推理・サスペンスドラマ
『詐欺には詐欺を』って感じですかね。
 給付金の詐欺集団を捕まえるために
 右京さん(水谷豊)たちが架空の人物になりきって詐欺集団をダマす!

 右京さんは副社長。
 角田課長(山西惇)は社長。
 出雲麗音(篠原ゆき子)は経理。
 伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)は取引先の社長と社員。
 詐欺師との電話に出ると、右京さん以外うろたえて、しどろもどろ(笑)
 いつバレるかとヒヤヒヤ。

 果たして詐欺集団を捕まえられるのか? というのが主要テーマだが、
 ドラマはそれで終わらなかった。
 詐欺手段を指揮している伝説の詐欺師Zとは誰か?
 まあ、これくらいはフツーの刑事ドラマでもやるよね。
 だが、「相棒」はこれで終わらない。
 詐欺師Zにはめられた詐欺師Xの正体までが明らかになり、
 冒頭の誘拐事件まで解決してしまった!

 まさに二転三転!
 中盤までの詐欺師との駆け引きといい、
 終盤の二転三転といい、多少強引な所はあるが、実に面白いエピソードだった。

 今回のエピソードのテーマをさらに深くツッコむと、
『誰もが他の人格になり得る』
『存在しない架空の人物を作り出すことが出来る』
 ってことかな?

 詐欺で人をダマすのは問題だが、
 現実で自分ではない人格を演じるのって楽しい。
 現実の自分ってわりと地味で退屈だからね。
 詐欺師Zのように、存在しない架空の人格をつくり出すのは高度な知能を必要とするが、もし実現できれば、きっと楽しい。
 詐欺師Zをつくりあげた犯人も「お金が目的でない、楽しいゲームだ」と言っていた。
 同時に
 人間の認識って、詐欺師Zの存在を信じてしまうほど、ふわふわしたものなんだな、思ってしまう。
 都市伝説、陰謀論、カルト──これらはすべて人間の曖昧な認識の上に成り立っている。


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