平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

アメリカ・ウクライナの交渉決裂~力に拠る現状変更が許される時代に?

2025年03月01日 | 事件・出来事
 アメリカ・ウクライナの交渉決裂……。
 トランプ氏は、〝ロシア寄りの調停〟をしているアメリカを批判したゼレンスキー大統領に対し、
「無礼だ」「もっと感謝すべきだ」
「今あなたにはカードがない」
「第三次世界大戦を引き起こしかねない賭けをしている」

 トランプ氏にしてみれば「せっかく調停してやっているのに何という態度だ」ということだろう。
 ゼレンスキー氏にしてみれば「奪われた国土をロシアに献上する」なんてことは受け入れられない。

『力に拠る現状変更は許されない』
 これがこれまでの世界の一般的なルールだった。
 ところが今回のアメリカの大統領は違っていた。

 一応、トランプ氏の主張を解釈すると──
・このまま戦争を続けていてもウクライナは消耗するだけで利益はない。
・それよりは戦争をやめて経済に特化したした方がウクライナの利益になる。
・アメリカもこれ以上、ウクライナのために支援できない。アメリカにとって何の得にもならない。
・このまま続けば欧州を巻き込み、中国も関わって第三次世界大戦になる。
 トランプ氏は理念や理想などが関係ない現実主義者・実利主義者なのだ。

 一方、ゼレンスキー大統領にしてみれば、
・ここで奪われた国土を取り戻せなければ、いままでの戦いが無になる。戦死者が浮かばれない。
・何よりも『力に拠る現状変更は許されない』という世界の共通認識が失われる。
 ………………………………………………

 トランプ氏の主張もわからなくはない。
 ウクライナ国民だけでなく誰もが戦争終結を望んでいる。
『損して得を取れ』ではないが消耗の戦争より何かを生み出す経済に特化した方がいい気もする。
 あるいは第三次世界大戦の懸念。
 現に欧州各国はゼレンスキー支持を表明し、欧州軍という話も出て来ているようだし。

 一方、これで決着がついてしまったら、
 力に拠る現状変更は許され、世界は「取った者勝ち」の無秩序状態になる。
 中国は台湾を、イスラエルはガザを。
 北朝鮮は核を見せつけ、ロシアの支援を受けて韓国を?
 日本だって北海道をロシアに取られるかもしれない。

 こうなったのはほとんど、〝頭のおかしいプーチン〟と〝世界の警察官をやめたトランプ〟がもたらした結果なのだが、イスラエルにはネタニヤフがいて、中国には習近平がいて、北朝鮮には金正恩がいて、世界はメチャクチャになる気がする。
 何かこいつらにわれわれの世界がメチャクチャにされると思うと腹が立つ。

 こうなると核による『リセット』ですかね?
 たとえばプーチンが核ミサイルのボタンを押すだけで、核ミサイルが飛び交い、世界は終わる。
 アインシュタインが語ったように「第四次世界大戦は石の投げ合い」になる?

 人間の意識はこの2000年間何も変わっていない。
 同じ理由ようなで争い、奪い合い、殺害し合い、戦争を繰り返す。
 意識はぜんぜん変わっていないのに、科学技術だけは発達して
 地球上の生物全体を消滅させる力を持ってしまった……。

 僕たちは無意識下で深い諦めと静かな絶望を抱いている。

コメント (1)
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