漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0396

2020-11-29 19:21:36 | 古今和歌集

あかずして わかるるなみだ たきにそふ みづまさるとや しもはみるらむ

あかずして 別るる涙 滝にそふ 水まさるとや 下は見るらむ

 

兼芸法師

 

 まだ飽き足らないのに別れる悲しさで流れる涙が滝の水に加わる。下流では、滝の水が増えたと思うのであろうか。

 作者の兼芸法師(けんげいほふし)は、9世紀後半を生きた人物のようですが詳細はわかっていません。古今集には三首入集しています。