みよしのの よしののたきに うかびいづる あわをかたまの きゆとみつらむ
みよしのの 吉野の滝に 浮かび出づる 泡をか玉の 消ゆと見つらむ
紀友則
吉野川の滝に浮かぶ泡を、玉が消えるのか驚いて見たことだろうか。
誰が見たのかが良くわからず、今一つ解釈が釈然としません。意訳のため「驚いて」をおぎなってみましたが、それでも良くわからないですね ^^;; 最後の一節を「見ゆらむ」としている写本も多いとのことです。それならばその主語は友則自身ということになるので、歌意としてはそちらの方がすっきりしますね。
隠し題は「あわをかたまの きゆとみつらむ」に詠み込まれた「をがたまの木」。「めどに削り花」「かはな草」とともに古今伝授の「三木(さんぼく)」の一つとされています。