子の日
はるたちて ねのびになれば うちむれて いづれのひとか のべにこざらむ
春立ちて 子の日になれば うち群れて いづれの人か 野辺に来ざらむ
子の日
立春が来て子の日の日になると、おおぜいの人がやって来る。一体誰が野辺に来ない人がいるだろうか。
「子の日」は貫之集でも繰り返し出てきます。「ねのび」と濁って読み、「根延び」に掛けて、根が長く延びる小松を引き抜いたり若菜を摘んだりして、宴を催して長寿を祝う行事のこと。お正月の最初の子の日に行われました。
この歌は続千載和歌集(巻第一「春上」 第10番)に入集しています。