この日の夜は、粟田口の「美濃吉本店 竹茂楼」へ。
料理は調理、調理は下ごしらえと、いちいち蒙を啓かれることばかり。
三条通りを蹴上に向かう途中、岡崎通を左に曲がって坂を少し下りたところ。その名の通り竹が生い茂る。
個室に通されて、まずは白湯を一杯。ひざ掛けにどうぞといただいた手拭いには、創業当時(享保年間)川魚料理の店だった頃の様子が描かれている。
先付。青もみじの奥は鯖の粽寿司と車海老。右は芋茎やセロリの胡麻和え、左は蛸ともずくの酢の物。皐月=端午の節句に因んで、お盆は袴の形、右の器は矢羽の形。
鯖の粽寿司。色々な加減が全てちょうどいい。
椀は鱧の濃漿(こくしょう)、白味噌仕立て。牛蒡の風味が軽い。
お造りは初かつおと縞鯵。京都にいる間に食べた魚料理のなかで、このお刺身二種がピカイチ。
お造り、もう一種は鯉の洗い。これまであまり食べたことがなかったが、鯉がこんなに美味いとは驚き。器の柄が鯉のぼりというのも洒落ている。
黒毛和牛の旨味鍋。板さんが部屋に来て、小鍋でさっと煮てくれる。実山椒の風味が清々しい。
焼き物は稚鮎。もちろん頭からバリバリ齧りつく。
焼き茄子には雲丹と、すっぽんのジュレ。
ご飯は鰻の蒲焼。脂ではなく身の味がする。大好き。
果物はキウイとメロン。
水ようかんも板さんの手作り。
お薄をいただいて終了。
美濃吉本店 竹茂楼
京都市左京区粟田口鳥居町65
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