モーリス・ルブランの The Hollow Needle(1908年)読了(邦題『奇巌城』)。
ある夜、古城に忍び込んだ盗賊の一味。騒ぎに気付いた令嬢が撃った弾は確実に命中したはずなのだが、その手負いの盗賊の行方が分からない。
一味の狙いはルーベンスの名画で、やがてそれはアルセーヌ・ルパンの仕業と分かるのだが、それを見破ったのが若干17歳の高校生ボートルレ。
ガニマール警部やエルロック・ショルメ(シャーロック・ホームズのアナグラム、仏語読み)顔負けの推理で、ついにルパンを追い詰めるかに見えたが・・・
英語のタイトルと和訳のタイトルがあまりにも繋がらないので「一体何のこっちゃ?」と思っていたのだが、まさかそれがクールベやモネでお馴染みのあのモチーフとは・・・。
スケールの大きな展開は先に読んだ『813』に勝るとも劣らず。騙し騙され、手に汗握る攻防はスピード感抜群。癖になりそう・・・
Maurice Leblanc,
The Hollow Needle
(Kindle)
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