コンスタブルを見たその足で東京駅に向かい、東京ステーションギャラリーで開催中の 南 薫造 展に行く。
南 薫造(1883-1950)の名前は、恥ずかしながらどこかで聞いたことがある程度。若くしてイギリス、そしてフランスに留学(この順番がまた面白い)した南は、その時々で集中的に色々なことを勉強・吸収しようとしたのだろう、コンスタブル展からの続きで見たから余計にそう思うのかも知れないが、例えば肖像画を見るとレイノルズを思わせるし、背景の装飾にはロセッティやバーン=ジョーンズ、水彩を見るともちろんターナーやコンスタブルを思い起こす。だから南 薫造という人が見えないかというと決してそうではなく、特に晩年はより自由に、伸びやかなタッチと色彩で描かれた作品が多くなる。
こうした流れが、東京駅のドームの周りをぐるっと回りながらゆったり楽しめるのは、まさに至福。展示スペースの壁のレンガや、美術展に入館した人しか行けないミュージアムショップなど、東京駅ならではのお楽しみも。
東京での会期は4月22日まで。その後広島、福岡と巡回。
(南 薫造「坐せる女」1908年 油彩/画布 広島県立美術館蔵)
(南 薫造「りんご」1916年頃 油彩/画布 広島県立美術館蔵)
没後70年 南薫造
2021年2月20日(土) - 4月11日(日)
<巡回>
2021年4月20日〜6月13日 広島県立美術館
2021年7月3日〜8月29日 久留米市美術館/石橋正二郎記念館
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