日本橋の高島屋で開かれている「クリムト、シーレ ウィーン世紀末展」に行ってきました。
今週末の12日までということで、果たして行けるかどうか焦っていたのですが、この日は何とか閉館ぎりぎりに滑り込むことが出来ました。
ともかく、お目当てはシーレ。最悪はそれだけ見れれば良いと思っていたのですが、残念ながら本当にその通りになってしまいました。
まずは冒頭の自画像。思ったよりも小さな絵でしたが、引き込まれるような迫力があります。
(エゴン・シーレ「自画像」1911年)
この生命感はどこから来るのでしょう。モデルは画家の妹。
(エゴン・シーレ「意地悪女」1910年)
と思ったら、全く生命感の感じられない、干からびたヒマワリ。
(エゴン・シーレ「ヒマワリ」1909年)
何故それに惹かれるかと問われたら、答えるのは難しいかも知れません。ただ、28歳で夭折した画家の、星の煌めきにも似た生命感を感じると言えばよいでしょうか。同じく夭折した作家、北村透谷に惹かれるのと、根っこのところは同じかも知れません。
最後に、今回の展示のもうひとつの目玉、クリムト。
(グスタフ・クリムト「愛」1895年)
古い写真を思わせるその描写力。陰影に富んだその画面は、写真ではとても再現出来ません。右側の男性は、まるでドラキュラのような凄みを感じさせます。その上に亡霊のように浮かび上がる女性たち。私にはこれ1枚で十分でした。
今回の展示は、ウィーン・ミュージアム(旧ウィーン市立歴史博物館)の館蔵品。ウィーンにはまだ行ったことがないのですが、いつかきっと行ってみたいですね。
クリムト、シーレ ウィーン世紀末展
日本橋高島屋
2009年9月16日~10月12日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます