Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

クリムト、シーレ ウィーン世紀末展

2009年10月12日 | 美術・芸術

日本橋の高島屋で開かれている「クリムト、シーレ ウィーン世紀末展」に行ってきました。

今週末の12日までということで、果たして行けるかどうか焦っていたのですが、この日は何とか閉館ぎりぎりに滑り込むことが出来ました。

ともかく、お目当てはシーレ。最悪はそれだけ見れれば良いと思っていたのですが、残念ながら本当にその通りになってしまいました。

まずは冒頭の自画像。思ったよりも小さな絵でしたが、引き込まれるような迫力があります。


(エゴン・シーレ「自画像」1911年)

この生命感はどこから来るのでしょう。モデルは画家の妹。


(エゴン・シーレ「意地悪女」1910年)

と思ったら、全く生命感の感じられない、干からびたヒマワリ。


(エゴン・シーレ「ヒマワリ」1909年)

何故それに惹かれるかと問われたら、答えるのは難しいかも知れません。ただ、28歳で夭折した画家の、星の煌めきにも似た生命感を感じると言えばよいでしょうか。同じく夭折した作家、北村透谷に惹かれるのと、根っこのところは同じかも知れません。

最後に、今回の展示のもうひとつの目玉、クリムト。


(グスタフ・クリムト「愛」1895年)

古い写真を思わせるその描写力。陰影に富んだその画面は、写真ではとても再現出来ません。右側の男性は、まるでドラキュラのような凄みを感じさせます。その上に亡霊のように浮かび上がる女性たち。私にはこれ1枚で十分でした。

今回の展示は、ウィーン・ミュージアム(旧ウィーン市立歴史博物館)の館蔵品。ウィーンにはまだ行ったことがないのですが、いつかきっと行ってみたいですね。

クリムト、シーレ ウィーン世紀末展
日本橋高島屋
2009年9月16日~10月12日

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