先日、例によって録りためたTV番組を見ていたら、バッハのオルガン曲をピアノで演奏しているものがありました。その曲を聴くのは初めてでしたが、何だかガツンと一発でやられてしまった感じで、以来ほぼ毎日のように聴いて(見て)います。
その曲の名前は、バッハの「前奏曲(プレリュード)とフーガ イ短調 BVW543」。元はパイプオルガンのためのこの曲を、バッハより100歳以上年下のリストがピアノ用に編曲しています。曲目の通り2つの部分に分かれていて、前半のプレリュードが約3分、後半のフーガが約7分、併せて10分ほどの小品です。ですがその内容は、まさにバッハの小宇宙。とても言葉では表しきれない、深さと重さに満ち満ちています。
オルガン用の曲をピアノで演奏することに賛否両論はあるでしょう。(バッハが生きた時代に、現代のようなピアノはまだありませんでした。)しかし、このリストの編曲を聴いていると、「もしバッハが生きた時代にピアノがあったら、きっとこんな風に書いただろう!」と思ってしまいます。テレビの演奏以外にもCDをいくつか買って聴き比べてみたところ、なかにはノンレガート、ペダルなしで淡々と弾く演奏もありますが、私個人としては、ペダルを利かせたダイナミックな演奏の方が好みに合っています。
YouTubeに、後半のフーガだけですがアップされているのを見つけたので、是非一度聴いてみて下さい。演奏はトルコ出身のピアニスト、ファジル・サイです。
Bach-Liszt: Fugue en la mineur BWV 543 (F. Say)
こうなると次は自分で弾いてみたいと思うもの。早速銀座の山野楽器に行っていましたが(先日のランブルの時です)、あいにく店頭では品切れ。ネットで海外のサイトを検索し、やっとのことで無料でダウンロード出来たと思ったら、少し縮尺が変で画像も悪いし、音符が6個入るべきところにどう見ても5個しかなかったりで、これはやはりちゃんとした楽譜を買うべきだと、これまたネットで信頼できるサイトからぽちっと注文。こうして先週ようやく届いたのが冒頭の写真、音楽をやる人には馴染みの深い老舗出版社 Ricordiの楽譜です。
これが届くまでの間に何度か楽譜を辿ってみましたが、これなら私の技術でもコツコツと練習すれば弾けそうな雰囲気です。勿論、楽譜面通りに弾けるようになるのが第1ステップで、そこから先、本当に「自分のもの」にするには恐らく何年も掛かります。いや、この曲には多分、死ぬまでずっと向かい続けることになるでしょう。そういう曲に巡り合えたことをとても幸運に思いますし、同時に、こういう出会いがあるからやめられないなぁという気がします。
これからじっくり、地道に気長に、練習していきたいと思います
リストは手も大きく超技巧なので難しそうですね!
昨日は師匠のコンサートがあり(近江楽堂)至福の時を過ごしました
生の音はいいですね!!
ピアノ頑張ってください
途中、右手と左手が交錯したり、
オクターブ以上離れた和音があったりと、
まぁリストらしいと言えばリストらしいです。
それを紐解きながら練習するのがまた楽しいのですが。
気長にこつこつ、頑張ります。