Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

オリムピックの純93

2006年06月14日 | リール
このリールには格別の思い入れがあります。

私が釣りを始めたのは保育園に行っていた頃。父が釣り好きなこともあって、休みの日のレジャーと言えば決まって釣りでした。そして、釣りと言えば投げ釣り。いつも行く砂浜は楽しみいっぱいで、夏は海水浴も兼ねていました。

その頃遊んでくれた魚は、アブラメにテンコチ、カレイにメバル、そしてチヌにセイゴ。なかでも夜釣りで狙うチヌは憧れの魚種でした。

私の道具道楽は恐らくは父譲りですが、その父の道具は、子供の頃の私にとって、眩しいばかりの宝物でした。今も憶えているアマゾンにキューバ、いずれもオリムピックの往年の名竿たち。バットガイドが大きなリングガイドで、強烈な存在感でした。

体が大きくなって父と同じような長さの竿を振れるようになったのは中学生の頃。その頃買って貰った3.9mの振り出し竿(メーカーは当然オリムピック)は今でもずっと現役です。勿論全てグラスで、ルアーの釣りを始めるまで、カーボンの竿とはずっと無縁でした。

その振り出し竿とセットにすべく買って貰ったリールが、同じオリムピックの純93です。正確には「純93SE」というモデルで、スプールの周りに彫金のようなデザインが施されています。父と全く同じリールを手にしたのはこのリールが初めてだったと思います。



それから20年以上の間、ずっと現役で働いてくれています。ルアーの釣りを始めてから釣行回数は少し減りましたが、それでも年に数回、砂浜に向かってキャストする爽快感は、他では味わえません。

何年か前、防波堤で釣りをしていた時に漁船にラインを引っ掛けられ、三脚から落ちて水没したことがあります。その時点で買ってから既に20年は経っていたと思うのですが、思い切って分解してみると、メインのベアリングが錆びてしまっていました。ベアリングのカタログを取り寄せてサイズを確認し、生まれて初めてリールのベアリングの交換をしました。おかげですっかり復活し、ハンドルをまわすと今も軽快な音を立ててくれます。

因みに、Pennの9500SSと並べてみたのがこちら。



私がルアーの釣りをやってタックルの軽さに驚いたのは、長年この年代物のリールを付けたグラスロッドを振り回してきたためでしょうし、また、Pennのクラッシックな雰囲気に惹かれるのも、この純93というリールを使い続けてきたためだろうと思っています。ちょっと偏っているような気がしないでもないですが・・・。

このリールは投げ釣りと言っても置き竿用で、ナイロンの5号を巻いています。これまではこれでキスもカレイもやっていたのですが、今回キス用のロッドを組んでいますので、それにあわせてPEの細糸用のリールを新調しようと思っています。考えてみれば、仕掛けやライン以外で、投げ釣り用の道具を自分で買うのは初めてです。我ながら物持ちのよさに呆れてしまいます。

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