ザウルス／シコ・トゥイッチャー

もう何年も前になりますが、ザウルスが倒産したという話を聞いた時、真っ先に買っておけばよかったと思ったルアーは、ヒラジグラというメタルジグでした。私の中ではシーバスのジギングには最強の武器でしたが、ちょうどシーバスに行かなくなってしまった時期と重なって、そのままになっていました。ところが、その後また何年かしたある日、釣具屋の店頭でこのヒラジグラが売っているのが目に留まりました。どういう経緯か分かりませんが、同じザウルスというブランドで復活したようで、内心とても嬉しかったことを覚えています。

さて、私の中でザウルスと言えばヒラジグラと並んでお気に入りのプラグがトビペンです。来月、シイラの仕立てに誘って頂いたので、埃をかぶっているに違いない道具類をひっぱりだして整理してみたのですが、幸い、お気に入りのトビペンや他のプラグ、フック類にサビも出ず、２年前に巻き替えたままになっているライン以外は、今日にでもそのまま使えそうな感じです。今日はお天気も良いし、この時期の走りのシイラはスレてなくて楽しいだろうなぁ・・・と空を見上げながら嘆息することしばし。気晴らしにぶらっと釣具屋に行ってみることにしました。

シイラでお気に入りのラインはバリバスですが、どうやら廃番になったのか取扱いがないのか、私のお気に入りのオレンジのラインが売っていません。やはりバリバスの在庫はサバロが一番かなぁと思いつつ、それは週明けに調達することにし、ルアーのコーナーを眺めていると、ふとザウルスのプラグが目に留まりました。

ザウルス／シコ・トゥイッチャー


これまた何年も前のことになりますが、一度だけシイラのナブラに出会ったことがあります。その時私は左舷のトモに居て、潮目の近くの漂流物の周りを叩いた後、船が移動し始めるその時、突然船の後ろでナブラが浮き上がりました。見るとシイラが何匹も、背びれを立てて水面を割っています。

ポジション的にベストな位置にいた私は、早速トビペンを遠投。ドンピシャ、ナブラのド真ん中に打ち込んだのですが、何故か見向きもされません。何投かキャストしたもののヒットに至らず、文字通り指を咥えてナブラが沈んでしまうまで眺めているしかありませんでした。

後で考えたことは（もっともこれは私の完全な想像ですが）、あの時のベイトはもっと小さい魚、例えばシコイワシやカタクチイワシの小さなもので、14cmのトビペンではサイズが合っていなかったのかも知れません。その時私はデカいプラグしか持っておらず（今も昔もシイラはトップで釣ることにこだわっていましたので）、もしもあの時小さなプラグかメタルジグを持っていればと後悔したものです。

さて、それでシコ・トゥイッチャーですが、私のプラグボックスの中にこのタイプのルアーはありません。サイズは10cm、スローシンキングの28g。今日売り場でこのプラグを見た時、直観的にこれが１本あればベイトのサイズが小さい時の選択肢の一つになり得ると感じました。カラーもちょうど大好きなマイワシカラーです。何となくいい気分でレジに向かいました。

因みに写真はフックをがまかつのトレブル19(バーブレス）に替えてありますが、相変わらずシイラ用のルアーにもバーブありのフックが付いて売っているのですね。釣ったシイラをリリースするしないは人の勝手ですが、自分を含めた釣り人の安全性という意味では、乗合船ではバーブレスを義務付けるようにならんものでしょうか。メーカーもいっそトビペンのように始めからフックなしで売れば良いと思うのですが、それではフックメーカーが納得しないんですかね？

・・・なんてヘソ曲がりなことを言っているから、シイラへの足が遠のいてしまったのも事実です。が、来月のシイラは仕立てですし、親分からのガイダンスも非常に適確ですので、とても楽しい釣行になりそうな予感。今からとても楽しみです