Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

モントゥーの「春の祭典」

2009年08月20日 | 音楽

レコードプレーヤーを新調して以来、長い間仕舞ったままになっていたレコードを引っ張り出しては聴いていますが、懐かしいレコードが出てきました。

いえ、ここでクラシック談義をしようというつもりはないのですが、一応言っておくと、ピエール・モントゥーという指揮者が録音した、ストラヴィンスキーの「春の祭典」という曲(ステレオ録音)。

今もあるのかどうかは知りませんが、学生時代、京都の四条烏丸の近くに十字屋というレコード屋があり、そこの2階には輸入版のレコードが細かくは分類されずに箱に入れられて売っていました。暇に飽かせては定期的に訪問し、レコードが入っている箱の端から端まで1枚ずつチェックしては掘り出し物を見つけるのが楽しみだったのですが、これもその時に見つけたものです。

何が面白いと言って、まずその値段。



値札が2つ見えると思いますが、要するに900円の値札の上からさらに600円の値札が貼ってあったのを、捨てるのが惜しいので少しズラして残しています。(因みにこのレコードはシングルではなくLP版です。)当時、銭湯が200円か300円、王将の定食が500円くらいでしたから、その値打ちは推して知るべし。(ちっと分かりにくいですかね?)

極めつけはそのジャケット。冒頭の写真の通り、表にはモントゥー指揮、パリ音楽院管弦楽団による「春の祭典」とあるのですが、裏を見ると・・・



ベートーヴェンの交響曲第2番とあります。(因みにレコードの中身は、ジャケットの表面の通りちゃんと「春の祭典」が入っています。)

これを見つけた時の楽しさは、いま思い出しても笑ってしまうほどです。その後、色々なレコードやCDを買っても、こんなエラーに出くわすことはありませんでした。別に珍しくもないお話ではありますが、しかしこれも学生時代の古き良き思い出のひとつ。これからも大事に聴いていきたいと思います。

    

因みに、これまた興味のない方にはさっぱり面白くない話ではありますが一応付け加えておきますと、モントゥーという指揮者は1913年にこの「春の祭典」の初演を指揮しています。このレコードの録音は1950年代か1960年代のものだと思われますが、その演奏は、例えて言うなら、高性能の最新家電ではなく、古き良きアナログ電化製品のような、気品と香りを感じます。大好きな1枚です。

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