
函館山の麓、市電「谷地頭」電停に近い所にある「谷地頭温泉」。
有名な「湯の川温泉」と同様歴史ある温泉で、1882年に勝田銀蔵という人物による掘削に始まり、その後、1951年の函館市水道局による掘削で湧出した、ナトリウム塩化物泉です。

「市営」という文字盤が剥がされていることからわかるとおり、かつては公営浴場だったのが、2013年に民営化され、改装オープンしています。
宿泊はできませんが、毎日、地元の方はもとより、観光客の方も多く訪れる、人気の浴場となっています。
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現在のこの建物がある辺りは、函館公園の設計監理を担当した、浅田清次郎の経営する料亭「浅田楼」があった場所とされています。


温泉の敷地内に、何やら小屋があり、祀られている物があるようです。


これは、先の「浅田楼」がなくなった後、1951年の温泉浴場基礎工事の際に発見されたという陰陽石。
陰陽石は、元来は、豊作や、疫病、災害に対する信仰として崇められていたが、他方で、子授かり、縁結び、商売繁盛を祈願する風習もあったそうで、この石も、この地にあった「浅田楼」や、近くにあった「みやぎ野」という遊郭の商売繁盛祈願がなされていたという説があるとのことです。
因みに、この石を祀っている建物、きちんと名前があるのですが、ちょっと口にしずらい名前なので、触れるのは控えます。
気になった方は、お手数ですが、お調べいただければと思います。