フィナンシャル・タイムズは、日本経済に赤信号を灯ったことを警告しています。❝赤信号みんなで渡れば怖くない。たけしさんのギャグが昔ありましたが、正に今です。❞G7諸国の中で失業率がもっとも低いにも関わらず経済が良くならないのは、高齢者が加速度的に増加していることが原因であると結論付けているのです。❝失われた30年❞の先に、みんなが目を背ける少子高齢化社会が待っていた。AIロボット化を進めても、AIロボットは基本納税しないので、大企業が潤うだけで、政府にはお金が入ってこない。このまま、森加計だと結論の出ない論争をしていれば、多くの下層老人で溢れかえっている未来があるのです。
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「日本の人口統計を見る限り、今後、ますます若い労働力の比率が下がっていくので、必然的にGDP成長率を低下させることになる。他の先進国では日本など急激に高齢者が増えないので、日本は他国の成長率に追いつかない」と述べているのは、INGのアジア太平洋研究開発本部長であるロブ・カーネル(Rob Carnell)です。いっぽう、国際通貨基金(IMF)もまた、「人口の急速な高齢化と労働力の縮小が経済成長を阻害している」と、最新の報告書で警告しました。(日本語訳)高齢化が速く進む今後30年間は、高齢者が就労している・いないに関わらず、高齢者の生産性低下がGDP全体の足を引っ張る主な要因になると言っているのです。より具体的に言うと、定年退職の年齢に達した労働者が再雇用を求める場合、それまで企業で培ってきたスキルが、第四次産業革命の大波の前では歯が立たなくなるかもしれない、ということなのです。AIやロボットなどのITによってドラスティックに変貌する産業と市場において、過去のスキルでは労働生産性が著しく劣るため、結果として、若い労働生産性を食いつぶすことになると言うのです。むしろ、究極的なことを言うなら、年齢が問題なのではなく、急激に高齢化することによって新しいスキルを身に着けるだけの時間が与えられないということです。
国は抜本的な改革をそっちのけにして、ひたすら憲法改正に突っ走っています。
仮に、労働意欲の旺盛な高齢者が再雇用されたとしても、高齢者の労働生産性の低下がGDPの足を引っ張るだけでなく、年金の崩壊や国民皆保険制度の崩壊など、さまざまな将来不安に備えて消費を控えます。つまり就労している高齢者の人口が多いからといって、消費の後押しとなることは期待薄です。若い労働力が、ますます不足していく中で、百歩譲って「仮に、今後、労働生産性が横ばいであっても、日本の人口減少が年々、GDPを押し下げていくことは打ち消しようがない」と前出のロブ・カーネルは言います。結論は容易に導き出すことができます。それは「拡大する人口を持つ国のGDPはプラス成長を続け、反対に人口が減少していく国のGDPは、今後、マイナス成長が続く」ということです。ただし、日本人のように全体的に教育水準が高く、高いスキルを持っている国民を見る場合に重要なことは、「1人当たりのGDPがどう推移していくかである」とカーネルは言います。過去20年を労働生産性で比較した場合、“失われた30年”と言われながらも、日本人1人当たりのGDPは、フランスやカナダとほぼ同じです。また、高齢化の傾向と人口減少を考慮しても、労働者1人当たりGDP成長率をみると、日本は、“失われた30年”の間でさえも、G7の中ではドイツに次ぐ第2位の躍進です。この尺度を用いれば、日本の優秀な労働力は、今後も人口1人当たりGDPは、年平均で2%以上の成長率を維持することが見込まれます。しかし、そのいっぽうで、若い労働力が減り続け、反対に、高齢化が加速度的に進むので、総体的には、年間1%ずつGDPが押し下げられていくということになるのです。
海外のアナリストによれば、日本がGDPのマイナス成長率を見せたのは初めてとのことで、結論を言えば、少子高齢化による日本経済への締め付けが本格的に始まったと見るべきなのです。このまま政府が手をこまねいていれば、先進国の中で、日本がもっとも悲惨な結末を迎える国になるでしょう。