深センで、日本人学校の男子児童が登校中に男に刺されて死亡した事件から1週間。北京は約2000キロ離れていますが、他人事ではないと話します。 日本人学校の保護者 「ランドセルは背負わせないようにしてます」 ――どうして? 「ランドセルは日本の小学生の象徴でもあるかもしれないので、ターゲットになってしまう可能性があるので」 中国で最も多い、約3万7000人の日本人が暮らす上海でも… 日本人学校の保護者 「子どもが大きいので一人で行動させることがよくありました。事件があってから大きい子どもだけど、付き添う形にして。改めて、私たちは外国人であって、外国に住んでいるということを認識した」 ■中国SNSで“日本人学校デマ”拡散 中国側は「政治化するのは避けるべき」 怯えながら暮らす日本人学校の関係者たち。要因は、今回の事件だけでなく中国のSNSにも。
そのほか、犯人の動機など事件の解明や厳正な処罰などを求めたのに対し、王毅外相は… 中国 王毅外相 「日本側も冷静に理性をもってみるべきであり、政治化するのを避けるべきだ」 この発言の真意について、専門家は…
東京財団政策研究所 柯隆 主席研究員 「中国政府が今一番心配しているのが、日本企業が大挙して中国を離れることなんですよ。すでに、事件が起きてからパナソニックなど一部の企業が社員と家族を一時帰国させるという話が出ているので」 柯隆氏によると、ここ最近、中国経済が急速に悪化し犯罪が増加。日本企業が撤退することで、さらに景気が悪化することを恐れているといいます。 柯隆 主席研究員 「すべての決裁権限が習近平国家主席にあるので、王毅外相だろうが話をしても結局、平行線のままなんですね。こういうのはトップで話し合わないと解決しませんよ」