人手不足が深刻化する中、途中入社組の離職率も問題になっています。筆者も途中入社の経験がありますが、途中入社は兎角肩身が狭い。社員には分からない、差別的な言動にも敏感です。只、会社側も途中の人は、年齢的に35歳位迄が即戦力として役に立つと考えるべきです。それ以上の年齢の方は、今までの仕事のやり方を変えることが難しいのではないでしょうか?いずれにしても途中入社組を活用できない企業は衰退するはずです。
以下抜粋コピー
「新卒採用した社員が3年で3割辞める」といわれて久しいものがあります。厚生労働省の調査でも新卒採用で入社した社員が3年以内で30%以上辞めている状態は、景気変動に関わらず恒常化しています。
振り返ると『若者はなぜ3年で辞めるのか?』という本が出版されたのは2006年。あれから10年以上が経過しました。リーマンショックや震災を経て、景気が回復して求人倍率が過去最高を記録しても、コンスタントに3割の新卒社員が辞める状況が続いています。
将来を嘱望され、時間をかけて教育が施される傾向が高い新卒組。人材流出=退職が増えるのは大きな損失と、リテンションと呼ばれる退職防止活動が行われるようになりました。
■中途採用した人材の多くが退職する会社も
でも、新卒組だけでなく中途採用した中途組(しかも35歳以下の若手)もリテンションは同じくらいに重要。いや、むしろ、新卒組以上に力を入れるべきではないでしょうか。
その理由は新卒同様の採用コストがかかっているにもかかわらず、退職率が高い、あるいは増加中の傾向にあるから。以前の中途採用は補充や経験豊富な人材を採用する手段として30代を中心に行われる傾向がありましたが、新卒採用で十分な人材が確保できない状況が続き「新卒以上、経験職以下」のポテンシャル層と呼ばれる若手の中途採用が増加するようになりました。
このポテンシャル層の中途組の人材流失が、後述しますが、激しさを増しているようです。「中途採用した人材の大半が退職してしまう状態で困っている」と相談をいただくケースが増えています。そこで、中途採用した若手人材のリテンションをテーマに、現状と対策を考えてみたいと思います。
エン・ジャパン株式会社が運営する「人事のミカタ」上でサイトを利用している企業のうち、直近3年間で中途入社者(正社員)がいる企業を対象に「中途入社者の定着」についてアンケート調査をしたところ、37%が「定着率が低い」(定着率が低い:30%、定着率がとても低い:7%)と回答。
また、リクルートワークス研究所の調査では、過去3年と比較して入社半年以内に離職した社員数が増えたと回答した会社は21%。さらに前職との仕事の違いや社内用語や慣習に対する戸惑いなど、中途組の退職につながりかねない悩みを数多く抱えていることが明らかになっています。
ある大手金融系企業では、即戦力を期待して採用した営業系人材48名のうちなんと40名が1年で退職していました。事業計画とかけ離れた人員構成になり、事業部門のトップが「これだけ退職が増えたら、目標を達成するのは不可能だ」と白旗をあげたという話も聞きました。
同じように中途採用した社員が新卒組以上に流失し、その原因分析や対策の相談が頻繁に舞い込むようになりました。
これまで、中途採用した社員が退職すれば、新たに募集して補充すればいい……と考える会社が大半でした。ところが、人材流失の多い会社では、中途採用による人材の確保が難しくなりつつあります。とくに人材紹介のエージェントを活用するとその傾向は顕著です。退職率の高い会社への紹介を控えて、誰も推薦してくれない、候補者の紹介がない状況に陥る会社が出てきているのです。
エージェントからすれば、転職希望者のキャリアを考えて、退職率の高い会社はあまりお勧めしません。退職率の改善に取り組み、成果が見えたら推薦いたします……と指摘された会社もあるようです。
■あとは仕事ぶりで示してもらいたい…ではあまりに乱暴
当然ながらエージェントを活用して退職が多ければ、コストも膨らみます。ちなみに中途採用でエージェントを活用すると、1名採用するごとに年収の40~30%がかかります。仮に20代で年収450万円くらいの社員を1名中途採用すると150万以上。つまり、前述の金融系企業で40名が退職すると6000万円以上の損失が生まれるわけです。
仮に退職がその半分にとどめられれば3000万以上の損失を防げますし、さらに補充するための採用にかかるコストや育成コストなどがかかることを考えれば、定着に対する努力を怠ることは計り知れない損失といえます。
では、どうしたらいいのか? 中途採用イコール即戦力、職場に配属されたら、あとは仕事ぶりで示してもらいたい……これでは、あまりに乱暴です。同じような役割でも職場が変われば、仕事のやり方や会議のルール、上司に承認を取る方法も違います。こうした、風土やカルチャーの違いは仕事をするうえで大きなストレスになります。このストレスによって、退職したいと感じてしまう人が相当にいます。転職したばかりの若手社員たちにインタビューすると、こうしたストレスを感じていると回答する人に遭遇する機会がたくさんあります。
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