将棋の藤井聡太竜王(20)=棋聖・王位・叡王・王将との5冠=に広瀬章人八段(35)が挑む第35期竜王戦七番勝負第3局が28日、静岡県富士宮市「割烹旅館 たちばな」で指され、広瀬八段が73手目を封じて1日目を終えた。封じ手は▲1四歩。 第1局で先勝した先手の広瀬八段は、今シリーズ初の相掛かりに誘導。広瀬八段がペースを握っており、藤井竜王はやや苦戦の局面で、持ち時間でも1時間36分差をつけられている。 対局は29日午前9時から再開される。現在1勝1敗のタイ。初防衛を目指す藤井竜王は2勝目を挙げられるか。
❷先手番を生かして指し回した広瀬のやや優位で迎えた2日目は、広瀬の73手目に封じた▲1四歩で再開。広瀬がリードを広げていったが、91手目の飛車銀の両取りで打った▲8二角から流れは藤井に傾いた。さらに▲7六香打ちで完全に藤井竜王ペースになり、昨年の叡王戦第4局以来、番勝負で2敗目がない藤井が的確に押し切った。
2日目の午前中まで苦しい時間が続いた。戦型は相掛かりとなり1日目からペースを握られた。2日目の昼食休憩後、広瀬八段の緩手を見逃さず果敢に飛車切り。攻めをつなげて逆転し、押し勝った。「駒組みの段階で形勢を損ねて、苦しい時間が長い将棋だった。無理気味ながら攻めていって、最後際どくつながった感じ」と胸をなで下ろした。
藤井竜王は逆転勝利にも「(今までの)3局全て初日で苦しくしてしまっているのが大きな課題。少しでも良くできるように頑張りたい」と渋い顔。
藤井が連覇&初防衛への王手を目指す第4局は11月8、9日に京都府福知山市「福知山城天守閣」で指される。
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