大師の霊験(「真言宗伝道団・明治45年出版)」より趣意
美作国に豪農で大西代助というものがいた。若年より体が弱く病身で悩んでいた。代助は「かねて説法を聴聞するに、病に三種あり。業病・鬼病・四大不調病。その中に四大不調病は薬で治ることもあるが、業病・鬼病は神仏のお恵みを受けねば平癒せぬと。我が病もこれだけ医者にかかっても平癒せぬのは業病であろうから、このうえはお四国参り . . . 本文を読む
聖無動尊大威怒王秘密陀羅尼経(しょうむどうそん だいゐぬおう ひみつだらにきょう)金剛手菩薩説三蔵般若遮迦羅譯(こんごうしゅぼさつのせつさんぞうはんにゃしゃからの やく)爾時、毘盧遮那大會(びるしゃなだいえ)の中に一人の菩薩摩訶薩あり名ずけて金剛手という妙吉祥菩薩と倶(とも)なりき此の金剛手は是れ法身の大士なり、是故に普賢と名つ゛く。即ち如来より金剛杵を得たり。其の金剛杵は五智所成なり。 故に金剛 . . . 本文を読む
必死に祈願してもお陰がなく神仏を恨んでいるとお陰を受けた話。
・「古今著聞集」「盲人熊野社に祈請して開眼の事」(三年も祈願した盲人がお陰がないので熊野権現をうらんでいるとお陰を受け懺悔する話です。)
「熊野に盲のもの斎燈をたきて眼のあきらかならん事を祈るありけり。此勤三年に成りけれども、しるしなかりければ、権現を恨みまゐらせて打ふしたる夢に、『汝が恨むる所、そのいはれなきにあら . . . 本文を読む