福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

人はただ、己にのみ厚くして

2019-12-12 | 法話
人はただ、己にのみ厚くして、他人に恵むことを知らない。しかし栄華の時勢は永続せず忽ちに過ぎ去る。だから人は健全な時に道を求め、永遠の生を願うべきである。道を求めることを他にしてどんな頼み、どんな楽しみがあろうか。ところが人々は善いことをすれば楽を得、道にかなったことをすれば道を得るということを信じない。また施せば幸を得るということを信じない。只誤った考えだけを持ち、道も知らず善も知らず、心が暗くて、吉凶禍福が次々起こってくる道理を知らず、ただ眼前のことだけについて嘆き悲しむ。(仏教聖典、無量寿経)

(「おのれを厚くし利を諍ひて省録するところなし。富貴・栄華、時に当りて意を快くして忍辱することあたはず。 つとめて善を修せざれば、威勢いくばくもなくして、随ひてもつて磨滅す。身とどまりて労苦す。久しくして後大きに劇し。天道、施張して自然に糺挙し、綱紀の羅網、上下相応す。煢々忪々として、まさにそのなかに入るべし。古今にこれあり。痛ましきかな、傷むべし」と。 仏、弥勒に語りたまはく、「世間かくのごとし。仏みなこれを哀れみたまひて、威神力をもつて衆悪を摧滅してことごとく善に就かしめたまふ。所思を棄捐し、経戒を奉持し、道法を受行して違失するところなくは、つひに度世・泥洹の道を得ん」と。(仏説・無量寿経巻下))
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