福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

山川老師の提唱をさっき拝聴してきました

2019-07-28 | 法話
昨日ブログに載せた山川老師の提唱をさっき拝聴してきました。
以前からこの方はすごい方と思って是非直接謦咳に接したいものとおもっていたのです。
世田谷の龍雲寺に着くとまだ最初の横山 紘一先生の唯識の話が続いていました。おそるおそる法話会場の本堂の扉の所へいくとなんとそこには山川老師が立っておられて扉を開けてくださいました。老師は外で立ったままで横山先生の話を聞いておられて、その上こうして後から入ってくる聴衆の為に扉の開け閉め迄してくださっていたのです。私は中へはいるよりもよっぽど老師の傍にいたかったのですが後から来る方もおりついつい中へ入ってしまいました。こういうところは自分の未熟極まるところです。やはり外で老師の傍にいるべきでした。
横山先生の話のあと山川老師がお話になります。老師は先ず聴衆に数分間坐禅をさせました。数百人はいるとおもわれる聴衆が入っている本堂が非常に清浄な緊張した空気に包まれました。まさに老師のお導きです。老師の演題は「回天の力」という題で資料は無門関第十九則「平常是道」というものでした。この資料のお話も書けば尽きないものがありますし途中のお話の中に禅の奥義のお話もありましたがここで書くわけにはいきません。
この無門関の編者・無門慧開の法を渡宋した高野僧・心地覚心が継いだということをお話になり改めて高野聖の末席の自分にもなにか繋がりがあるかもしれないのだと感じました。(無門慧開は心地覚心が来たとき「この寺は無門である。どこから入ったか?」と聞き、覚心は「門なきところから入った」と答え、無門慧開は「なんぞ来る事甚だ遅し」といったといいます。)
最後に老師は胃癌で余命一週間と宣告された信者さんの奥さんが老師の書を所望されたので「好日」と書いて渡した。これを見た奥さんは何か月生き延びて死後の準備を完璧に整えて亡くなった、この奥さんは「好日」という色紙を毎日見てそれまでの人生がすべて好日であった、今の瞬間も好日である、と悟りを開きそれまでのことを「回天」して生ききったのである・・というお話をされました。わたしは「愛語よく回天の力あり」という道元禅師のお言葉をお話になるものとばかり思っていましたが、まさに生きたお話で「自分の人生を回天する」お話をされたのです。
今わの際に色紙を頼まれる老師の力とその期待に応えて信者さんに最後に「回天」させる道力はすごいものがあります。私も若ければ是非弟子入りさせていただきたいとお願いにいったと思います。おわって外へ出ると
外は色も香りもないものに見えました。本堂の中は生き生きと見えたのに不思議です。
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