福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

「チベット民族平和蜂起60周年記念日におけるロブサン・センゲ主席大臣の声明」

2019-03-13 | 法話
「チベット民族平和蜂起60周年記念日におけるロブサン・センゲ主席大臣の声明」が発せられています。



以下に声明を一部抜粋します。
「・・・1959年、60年前の本日(3月10日)、チベット本土に暮らすチベット人たちは、チベットを占拠する中国軍に対し、立ち上がりました。拳を頭上高く掲げた勇敢なチベット人たちは、スノーランドはチベットの土地であると主張して、デモ行進を行いました。チベットはチベット人のものだと、声高く訴え、一致団結し、私たちチベット人の導師であり最も敬愛する指導者であるダライ・ラマ法王14世の御身をお守りしました。
過去60年にわたって、北京の中国政府はチベット人を激しく弾圧し、基本的人権を否定して、チベットの言語、文化、独自のアイデンティティ、宗教を消し去ろうと組織的な活動を続けてきました。中国はチベットの文明をこの地球上から抹消しようと手を尽くしてきたのです。
ヒューマンライツ・ウォッチの今年の年次報告書では、中国当局が「全国規模の防犯運動」の名のもとに、ダライ・ラマ法王に少しでも傾倒する疑いのある者がいれば、その地域の住民がその者を告発することを奨励していると報告されています。
さらに、近年では人権保護活動に対する弾圧が激化しています。言語保護活動家のタシ・ワンチュク氏は、中国の刑務所に懲役5年の刑で現在も服役中です。犯したとされる罪は、チベット人の子どもたちのために、チベット文化と言語の権利を提唱していたことのみです。これらの権利は中国憲法で保障されているはずです。ところが中国政府は最近では、チベット人の子どもたちに地域の僧院で行われる非公式のチベット語講座に出席することさえも禁じました。
世界規模の監視ネットワーク管理をもくろむ中国は、その手始めにチベットをハイテク監視システムの試験地区に利用しています。中国共産党は「グリッド監視システムによる社会管理」を導入して電子機器と監視員を配置し、隅々まで徹底した管理体制を敷いています。2008年からは市街地や郊外のあらゆる主要道路のほか、チベット高原の僻地にまで、バリケードや検問所が設置されています。チベット自治区では、平均でチベット人20人に対しひとり以上の担当官が政府から配置されています。こうした政策の結果、息子が父親を、娘が母親を、兄弟同士で監視しあうような悲惨な状況が起こっています。・・・チベット本土で起こる厳しい抑圧政策に対し、2009年以降、153名のチベット人が焼身抗議を行いました。一番最近の焼身抗議は、2018年11月4日に起こった、ドポという23歳の青年によるものでした。焼身抗議者の大半は、チベットの自由の回復と、ダライ・ラマ法王のチベットご帰還を求めていました。
フリーダムハウスが発表した2019年の報告書では、チベットは4年連続で、シリアに次いで最も不自由な国に挙げられています。・・2018年の国連人権理事会では、加盟国のなかでも強大な影響力のある国々が、中国に対し、チベットでの人権侵害を中止するよう要請しました。オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フランス、ドイツ、日本、ニュージーランド、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカは、中国の第3会期の普遍的定期審査のなかでチベットへの支持を表明し、私たちは大変感銘を受けています。
もう一つ特筆すべきこととして、2018年12月、アメリカは、「チベット相互入国法」を可決し、前例のない一歩に踏み切りました。この法律は、中国当局がアメリカ政府高官やアメリカ人報道関係者のチベット立ち入りを禁止した場合、中国当局者の訪米を拒否するというものです。また、ドナルド・トランプ大統領は「アジア再保障イニシアチブ法案」を発効させ、チベット支援を強化しました。これはチベットの文化、教育、環境の保護と発展に対するアメリカの経済的支援を保障するものです。・・・」


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日3月10日(日)は午後1... | トップ | 今日14日は泉涌寺涅槃会です »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

法話」カテゴリの最新記事