(真言宗読本、栂尾祥雲)「この個体を、肉体を「われ」であると固執する迷妄の上からは、此の個体・肉体が根本であるから、国家というも社会というも、ただこれらの個体が機械的に集合したものに過ぎないということになるけれども、それは本当の「われ」そのものの本旨を知らない謬見である。(こういう浅薄な考えの上に立った国家観・社会観は百害あって一利もない)元来「われ」そのものは全一的なもので、決して解剖したり、分解したりすることの出来るものではない。(したがって国家も社会も有機的結合体である)・・・宇宙の大生命としての「本当のわれ」が自ら完全を生き、一如を生きるためにはありとあらゆる一切のものを分出し発現して、自己の内容を豊富にし充実しているのである。それがこの天地万有であり、森羅万象であるから、その内容としての一事一物には、いずれも「本当のわれ」の温かい血が通うており(森羅万象こそが「本当のわれ」である)、・・その一つ一つが生命の実相であり、絶対者であり、法身大日如来の功徳相である。この功徳相としての宇宙の神秘を表現するために真言密教では塔婆もしくは制底(密教大辞典によれば舎利あるを塔婆、なきを制底という)の形をもってするのである。(真言宗読本、栂尾祥雲)」
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