福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

観音経の解説6/28

2016-02-06 | 諸経
6、
若三千大千国土満中。夜叉羅刹。欲来悩人。聞其称観世音菩薩名者。是諸悪鬼。尚不能以悪眼視之。況復加害。
設復有人。若有罪。若無罪。丑械枷鎖。検繁其身。称観世音菩薩名者。皆悉断壊即得解脱。

「若し三千大千国土に中に満てる夜叉・羅刹、来たりて人を悩まさんと欲せんに、其の観世音菩薩の名を称する者を聞かば、是の諸の悪鬼、尚悪眼(あくげん)を以て之を視ることすら能わじ、況んや復害を加えんをや。(七難のうち第五の鬼難。夜叉羅刹はこれも煩悩の鬼ととれる。我らをして十善戒を破り破壊行に駆り立てるのは貪瞋痴の煩悩の鬼である、ここで観音様に絶対帰依すれば観音様の御慈悲と我らの菩提心が感応道交して貪瞋痴の煩悩の害から解放される)」「設い復た人有りて、若くは罪有るにもあれ、若くは罪無きにもあれ、丑械・枷鎖に其の身を検繁(けんげ)せられんに、観世音菩薩の名を称せば、皆悉く断壊して、即ち解脱することを得ん。(第六難の枷鎖難。無明煩悩・愛欲の束縛に遇って苦悩するとき、一心に観音様のみ名を唱えれば解脱できる)」
・昭和62年、当時の三井物産・マニラ支店長の若王子信行氏が身代金目当てに誘拐され、137日間監禁された事件がある。若王子氏は帰国後、「私は昔から浅草の観音さまによく行っていた。倉庫の片隅に観音さまがあると想像して毎日祈っていた」(朝日新聞)と述べている。
・今昔物語には、百済に出兵した伊予の国の越智直(おちのあたい)が捕虜となったが観音さまに助けられた話がある。百済に出兵した伊予の国の越智直は唐軍の捕虜になりある島に幽閉されたが、幽閉場所の松の木で船を造り観音像を船の中に祀って海に出ると不思議にも強い西風が吹き出し船は矢を射るように進み一直線に九州まで吹き着けた。その後、ことの次第に天皇は感激され、越智郡という郡を設け観音堂建立することが許されたという。




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