福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

個は全を代表している

2022-10-04 | 法話

「この天地間にありとあらゆる千差万別の各々の個体は、各々の立場から、全一としての「生」そのものを背景とし、「全」そのものを代表して、各々特殊の自らの世界を建立し、そのものでなくては実現することのできない自性を形成しているのである。これを大師は「各々に自らを建立し、各々に自性を守る(秘蔵記)」とおっしゃっている。・・・各々に異なった立場から、「全」を充実し荘厳する使命をもって生きているのである。・・これを草木の上から考うるも、かの桜や梅の花が、いかに自らの美を恣にして、その全一を生きて居ても、その美が・・他の華を傷つけたり、その美をおかしたりするようなことはなく、一色一香いずれも一人一役で、各々別々の立場から、自らに課せられたる使命を生きて居るにすぎないのである。この各々別々の使命の上から全一としての本当のわれの内容を充実し荘厳することを善無畏三蔵などは「秘密荘厳、不可思議、未曽有(大日経疏第一)」と説いているのである。(真言宗読本)」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日は寛信が厳覚より伝法灌... | トップ | 10月5日は東大寺轉害会です »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

法話」カテゴリの最新記事