福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は加賀尾秀忍が旧日本軍人死刑囚153名と共に帰国した日

2023-07-25 | 法話

今日は加賀尾秀忍がフィリピン・モンテンルパ刑務所の戦犯として捕らえられていた日本軍人153名及び処刑された14骨とともに帰国した日です。

加賀尾秀忍は真言宗僧侶、自分と同じ岡山県の出身で大変親近感を覚えます。父親からよく名前を聞かされていました。加賀尾は昭和24年フィリピン国際戦争裁判教誨師となってモンテンルパ刑務所に赴任、その後日本政府から委託された期限を過ぎても残り、刑務所内の一室を観音堂としそこに暮らし収容者の残飯を食料として日本人収容者153人と起居を共にしました。その間14人の戦犯処刑に立ち会い、マッカーサー元帥、ローマ法王にも助命嘆願書を送り、死刑囚の作詞作曲で「ああモンテンルパの夜は更けて」を作り渡辺はま子が歌い大ヒット、加賀尾はこれをフィリピン・キリノ大統領(日本軍の攻撃で妻と3人の子供を失っていた)との会見で贈呈したところ大統領は大変感動し日本人受刑者に恩赦を発表、
加賀尾は日本軍人153名及び処刑された14骨とともに昭和28年7月25日帰国しています。

ついでに記しておきます。戦争孤児引き揚げに生涯をかけた山本慈昭師も天台僧でした。高野山奥の院にも山本慈昭師の碑が立っています。
お坊さんも批判されることが多い昨今ですがこういう危機の時には優れた方が出るものです。
そして忘れてはならないのは、つい80年前の日本民族は出エジプト記のユダヤ人よりもはるかに悲惨な運命に遭っていたということです。




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