福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

末つひに海となるべき山水も・・・

2019-03-31 | 法話
「末つひに海となるべき山水もしばし木の葉の下くぐるなり」(江戸時代の国学者・歌人、伴蒿蹊)
この句はむかし当方が現役時代に高田馬場のお寿司屋でみた句です。その時は当方が地方へ転勤を命じられた時で友人が壮行会を開いてくれていました。カウンターで友人とお寿司をたべつつ、ふと店主の後方の壁をを見上げると「末ついに海となるべき山水もしばし木の葉の下く々゛るなり。越山田中角栄」と墨痕鮮やかな色紙がありました。友人が「うーん、これだよ」と私をみて慰めるように言ってくれました。私も当時は相当ショックを受けていたので複雑な心境でしたが、結果としてその地方勤務は大変実り多い忘れられない勤務となりました。その土地の33観音霊場巡拝を二か所も成満できたうえに、生涯の友も数人できました。そして一年後に無事東京勤務となりましたがこのときの地方勤務はいまから振り返ると生涯の宝です。まさに、「下をくぐった木の葉」から十分な栄養をもらったことになります。田中元総理はやはり只者ではありません。
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