以前俗世のころ意に染まない人事が発令され、うつうつとしていたことがありました。その時、ある官民勉強会の専務理事さんが「天爵と人爵ということがあります・・」と言って下さり何となくすっきりした気持ちになったことがあります。其の出典が見つかりました。礼記でした。
礼記祭義に
「孟子曰く、
天爵なる者有り、人爵なる者有り。
仁義忠信、善を楽しみて倦まざるは、此れ天爵なり。
公卿大夫、此れ人爵なり。
古の人、其の天爵を修めて、人爵之に従ふ。
今の人、其の天爵を修めて、以て人爵を要もとむ。
既にして人爵を得て、其の天爵を棄つるは、則ち惑ふの甚だしき者なり。
終に亦た必ず亡ぶるのみ、と。」(仁義忠信、善に楽しみて倦むことなきは、天爵である。 世俗の地位といったものは、人爵である。 古の人は、修養にみ専念して、地位が自然とこれに従った。 今の人は、地位を得る目的で修養する者ばかりである。
そして既に地位を得てしまえば、その修めたところを棄ててしまう。 これでは必ず亡びてしまうであろう。いまは人爵を求めて修養することすらしないのですから何をかいわんやですが・・)
そして既に地位を得てしまえば、その修めたところを棄ててしまう。 これでは必ず亡びてしまうであろう。いまは人爵を求めて修養することすらしないのですから何をかいわんやですが・・)