福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

K.Mさんよりの手紙

2013-09-11 | 講員の活動等ご紹介
高原上人様、大変ごぶさたいたしております。

お上人様はじめご家族の皆様にはお元気でおすごしのことと拝察いたします。本日はずいぶんおくれましたが私の近況と心情をおはなしさせていただきたく先日お電話したところご不在だったのでお手紙にて失礼致します。

昨年義父を102歳にて在宅介護で見送りました。その日は私が買い物の帰り道、歩いていると知り合いの方が3人も次々と「今日はいいお顔ですね」とか「貴方のお顔がなにか輝いて見えます」とか話かけてきたのです。何か不思議だと思って帰宅するとヘルパーさんが「おじいさんが額呼吸になったのでお医者さんを呼びましょう」といいました。それから2時間後義父は眠るように息を引き取ったのです。わたしはこのとき心の中でお上人様に教わった「光明真言」を唱えつつ「おじいちゃんよくがんばったね。私もがんばらせてくれてありがとう。」と別れを告げました。時間がたつと義父は冷たくなり、お地蔵さんのような顔になっていきました。お医者さんは「在宅でのこんな大往生は珍しい」といってくれました。婚家は代々地元の寺の総代なのでに葬儀はその旦那寺に頼まざるを得ませんでした。若し可能なら、お上人様にと思ったのですが本当に残念でした。もっともお上人様はそんなことはおひきうけにならないかもしれませんでしたが・・。

K家に嫁いで私自身も病を抱えつつ45年、義祖母と義母をそれぞれ91歳で在宅で見送り、そして今回の義父の見送りです。なさぬ仲の婚家の方々からは言葉に出来ない仕打ちもあり、また義父の生前からの遺産を巡る争い、・・・お上人様、人はなんと醜いのでしょう。・・・私は今回感じました。お金は食べることが出来るだけで十分、心と体が健全なることが第一、そして今日も生かしていただいた、明日も・・と生かしていただいている事が最大の財産なのだと分りました。

人は生まれれば必ず死にます。おじいちゃんは今回、「これは必然のことだ。元気で楽しく死ぬまで生きろよ」と教えてくれた気がします。

いままだおじちゃんの遣り残した家の大改修をしていますが全く終わりそうもありません。いろいろあって疲れて身も心も壊れそうになるときがあります。しかしそんな時は、お上人様に教えていただいた般若心経とご真言をお唱えしています。改修は義父の望みでもありましたのでなんとしてもやり遂げようと思っています。

・・・よきにつけあしきにつけいろいろなことがありましたが最近ではお上人様に教えていただいたように自分の中にも仏様がいるような気もすることがあります。・・・

とりとめもないことを書き連ねましたが、最近の心境をお話したく筆をとったしだいです。お上人さまもどうぞお体にご留意なされましてお元気でお過ごしくださいますよう、また今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

       合掌。
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