柊サナカさんは絶対に裏切らない作家だ。
今までには谷中レトロカメラ店シリーズを2冊、人生写真館の奇跡を読んだが、
どれも面白かった。
まず設定される街や古書店、カメラ屋などが私にピッタリ。
古いカメラをぶら下げて、古い商店街を散歩するのが好きな人にはたまらない。
登場人物が愛すべきキャラ。この辺はコミック漫画を読むがごとし。
ストーリーはスリルや人情モノや推理小説だったりするが、展開にはワクワクして、
どんでん返しもあったりする。
だけど、最後は涙が出るような人情モノ。
クラシックカメラ、古い時計、銃器などがモチーフに使われるが、女性作家なのになぜだろうかと思うが、
まず御本人が古いフィルムカメラで撮影するのが趣味で、中古カメラ屋に日参していること。
中古カメラ屋が古い街並みにあるのが一般的なこと。
そして、港町の神戸育ちというのもあるかもしれない。
とにかくこのコロナの巣ごもりに読むのはお勧め。
ほっこりするというのはまさに柊サナカさんの為にあるような言葉だ。
ドラマにならないのが不思議だ。