最近、ママがデジタル・ビデオカメラを買いたいと言っていた。
最近の子供の行事で、ビデオがうまく動作しなかったり、動作しても
バッテリーが数分で無くなってしまうのだ。
ビデオは長男が生まれる直前に購入したので、7年前のものになる。
購入する時はいつでも徹底的に調べてから買うので、当時としては
ベスト・バイだったと思う。
ビクターのDV3000という大きなビデオだった。
重さは約800g!
当然、MiniDVテープだが、決め手はレンズ。
F値が1.2と最も明るく、レンズ径は当然に大きい。
レンズメーカーは不明だがAsphericalレンズで恐らくフジノンだ。
カメラ好きの私としては、特にF1.2が決定打だったのだ。
ただビデオの小さなCCDで撮る暗い場所の撮影は、レンズが明るいのは
いいのだが、ノイズがすごい。
レンズ性能が小さなCCD性能を上回っているので、素子の悪さが
モロに露呈する。
何事もバランスが大事だ。
1万円ほど支出してバッテリーを買おうか迷っていたら、SONYから
新しい革新的なビデオがデビューするというではないか。
革新的とは、「裏面照射型CMOS」のことだ。
その技術は昨年に発表されていたので、そのうちデジタル一眼に搭載されるのを
楽しみに待っていたが、まずはビデオカメラでデビューしたのである。
ビデオカメラに関しては、SONYを選択するつもりはまったく無かった。
ビクターの前はSONYのビデオだったのだが、画質は良かったが、
プラスチック部分がベットリ溶け始め、持つのにも困ったのだった。
いわゆるSONYタイマーが入っていると揶揄される現象の一つだった。
もしいつか買うのだったら、画質でキヤノン、総合的なデキの良さでビクター、
軽快で使いやすいパナソニックの3社からの選択だろうと思っていた。
しかし今回のSONYはネット等で紹介されている動画から見ても、驚異的に
ノイズが少ないのがわかる。
高画質で名高いキヤノン機 S10との比較でも遥かに美しいのだ。
「裏面照射型CMOS」が画期的な技術だということがわかる。
他にも優れた点が満載だ。
・最近は省略されることの多い、ファインダーが付いていること。
私はビデオでもファインダー派である。S10はカメラメーカーなのに
省略されている。
・レンズが「Gレンズ」になったこと。今まではカール・ツャイス名のレンズだったが、プロ用に使われていた「Gレンズ」仕様を搭載している。
Gレンズ名に恥じないように特殊低分散レンズ・非球面レンズを使っている。
今後、ビデオ用レンズにおいては、高級機はGレンズなんだそうだ。
これではデジタル一眼カメラとは様相が違ってしまっている。
最早、修正は不可能な状態だが、ブランドの使い方が変になっている。
・実はあまり知られていないが、ビデオの絞りは菱形(2枚絞り)の簡単なものだ。
これをカメラと同様な虹彩絞り(6枚)に変更している。
ビデオのボケの汚さは絞り形状の影響も大きかったのだが、デジイチ世代を
満足させるために変更したのかもしれない。
キヤノン機S10は新型も菱形のままにしたので私としては落選だ。
・手振れ補正が光学式。普及機はデジタル式。
・「Dレンジオプティマイザー機能」を搭載。
この辺は、デジタル一眼からの技術を活用している。
ちなみに、センサー名は「Exmor R CMOSセンサー」であるし、
画像処理エンジンは「BIONZ」だ
デジイチ技術との融合が多くなってきたのである。
名称の統一だけでも嬉しいではないか。
ミノルタのカメラ技術を買収して、ようやくシナジー効果が
出て来た事例だろう。
(シナバー効果!?)
・いちおう1200万画素の静止画が撮れること。臨時的だが、コンデジをそのまま搭載しているようなものだ。
機能としてもコンデジと同様、顔キメ、スマイルシャッターを搭載。
動画にも対応している。
・GPSを世界初搭載したこと。
撮影場所を地図表示できるのは、まあ面白い。
特に、山間部、辺境部や鉄道動画撮影では有効だ。
海外も対応しており、GPSにより、時間設定も世界中どこでも自動設定だ。
そもそもSONYのGPSのみを単体で欲しいと思っていたので、有り難い。
カーナビを搭載していない我が家の車でも使えそうだ。
いろいろ調べる中で、新しいSONYのHDR-XR500V、XR520Vは抜きん出ていると
思われる。
出し惜しみをまったくしなかったのだ。
新技術を惜しみなく全て搭載し、コストを落とせる部分(絞り、ファインダー等)を落とさなかったのだ。
最近のSONYは一体、どうしたのだろう。
モデル毎の利潤を追求するよりも、シェアを取りにいく作戦だろうか?
まるでαデジタルと同じ作戦だ。
ビジネス的には心配もあるが、消費者にとっては大歓迎である。
株主より消費者だ。
いよいよ2/13(金)に発売だ。
(この記事は2/12の夜中に書いた。)