SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

路上のジャズ / 中上健次

2022-01-21 | 読書感想

中上健次は若い頃に何冊か読んだ。

とにかく強烈な印象が残っている。

新宮出身で暗黒な感じ。重い。

「19歳の地図」と言う映画も強烈だった。

この文庫本はジャズに関して書かれたものを集めたもの。

もう久しぶりに強烈。

新宮の高校を出て早稲田を受験すると言って、新宿に来て、

ずっと歌舞伎町のジャズ喫茶店ジャズヴィレッヂに5年間入り浸って、

いかれた仲間とドローランなどの痛み止めの薬を大量に飲んで

ラリッていた頃の話。

ジャズはフリージャズで、コルトレーンとアルバート・アイラ―。

最後の対談では山下洋輔も出てくる。

フュージョンや渡辺貞夫が大っ嫌い。

小説「灰色のコカコーラ」がすごい。とにかくすごい。

僕もこの本を読んでから、フリージャズばかり聴いている。

本にはマイルス・デビス(中上健次の書き方)も頻繁に出てくる。

それはフリージャズに行かないで、アフリカンなリズムとエレクトリック、ロックの融合に行った。

マイルスには少し批判もあるけど、実は大好きなのはわかった。

彼が芥川賞を取ってニューヨークに住むようになって中村照夫に出会って、好きになっている。

ナベサダとは違うと。

この辺は、彼が大人になって、お世話になったミュージシャンには敬意を表したと思われる。

中村照夫は今でいうフュージョンだからね。

山本剛にも会っている。ブラックでブルージーだから、中上健次には合ってたかもしれない。

とにかく強烈な主に18歳から23歳の暗黒時代の話だから、誰にでも勧めはしない。

フリージャズが好きならOKだ。

しかし久しぶりに聴いてるアイラ―はやばいねええ。

 


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