「予期せぬ出来事」、昨年に続いて二度目の拝見。
リチャード・バートンとエリザベス・テーラーだからこの当時の美男美女スターの共演ということで普通ならこの組合せとタイトルだけで避ける様な映画であるが、じっくり見たら良く出来ていて本当に楽しめる映画。
とりわけリチャード・バートンの傲慢さ(とても嫌な奴)と哀れさ(振られて全財産を失った様な)の演じ分けは見事、対するテーラーはこんなもんだろうと思う。
(この手の美人女優が主演を張るとやたらと衣装替えが多くて少々うんざりするとこもあるが。)
マギー・スミスが清楚な秘書役で出ていて良い女優さんだった。最初のイメージが魔女のお婆さん(ハリーポッターの何とか先生役)なんで、どうしてもそんなイメージで観てしまう、笠智衆の若者姿を想像できないのと同じ様な感覚。
まぁ大富豪に扮するリチャード・バートン、オーソン・ウェルズ扮する大物映画プロデューサ、破産間際に実業家に扮するロッド・テイラーといった当代の一流役者を配しているからそれだけでも見ごたえは充分にある。
〔内容〕
ギャンブラーの恋人(L・ジュールダン)と駆け落ちをしようという富豪夫人(E・テイラー)と夫(R・バートン)の愛憎のもつれを核に、濃霧で飛行機が発たないために、会社の吸収合併を免れなくなった青年実業家(R・テイラー)と彼を秘かに想う秘書の奮闘が副旋律的に扱われ、脱税を画策しながら、やはり、出発が遅れてしくじりかける大物映画プロデューサー(O・ウェルズ)と女優(E・マルティネリ)の打算的な関係、加えて、城の維持費のために、フロリダのホテルに社交コンサルタントとして赴任しようという老公爵未亡人(M・ラザフォード)の旅慣れぬゆえの失敗の数々が、そこに喜劇的彩りを与える。
(出典:全洋画オンライン)
なお1970年の公開の「大空港」、この映画は大好きな一作なんだけれどもこの作品を下敷きにした感がある。でもこれはこれで古典的名作「グランド・ホテル」を下敷きにしてるから、ジャンルを確立した「グランド・ホテル」は立派。
この「グランド・ホテル」は25年程前にレーザ・ディスク(これも死語か)で手に入れて観てすごく関心した記憶がある。