昨晩は録画した「ポアロ=デビッド・スーシエ版」を見て、たまたま新作の「ポアロ」が掛かっているのを知って観に行った。
いつもは旧作ばかりなんでたまには新作も混ぜないと。
このポアロはケネス・ブラナーが監督・主演をするシリーズで前回「オリエント急行殺人事件」も観ていた。
この手の映画は犯人が分かっていても造りが良ければ何度でも楽しめる、今回も楽しめた。
〔内容〕
隠遁日々を送る名探偵エルキュール・ポアロは、友人である作家オリバーの誘いに乗り、謎めいた屋敷の訪問することになる。
そこでハロウィンパーティの後で子どもの亡霊が出るという降霊会に参加するが霊媒師が不可能な方法で殺害される事件に遭遇することとなった。
犯人が実在するかさえ不明な殺人事件の解決に乗り出すポアロ、そして外は嵐になり関係者一同が屋敷に閉じ込められた状態で第二の不可解な殺人が起きる。
どうもポアロはデビッド・スーシェと熊倉一雄さんのイメージが強くて、このケネス・ブラマーは男前過ぎて少し不満。
TV放映では「ポアロ」と「ホームズ」は唯一のお楽しみ番組。
映画『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』本予告
以前BSP放映で観て気に入った映画「ベルリン・天使の詩」、これを映画館で観ることになるとはある種の感激。
そもそもこんな邦題からして絶対に避けて通る映画なんだけれども、見てしまったらびっくりするほど関心する映画というのは多々ある。
因みにそんな映画を列挙すると「野のゆり」「イングリッシュ・ペイシェント」「素晴らしき哉、人生!」 「ラ・ラ・ランド」「マイ・フェアレディ」 「舞踏会の手帖」」等々、結局アクション臭とSF臭の無いのは避けていたことになる。
〔内容〕
天使ダミエル(ガンツ)の耳には、様々な人々の心の呟きが飛び込んでくる。フラリと下界に降りて世界をめぐる彼は、永遠の霊であることに嫌気がさし、人間になりたいと親友の天使カシエル(ザンダー)に告白する。彼らを見ることができるのは子供たちだけ。
大勢のその声に誘われてサーカス小屋に迷い込んだダミエルは、空中ブランコを練習中のマリオン(S・ドマルマン)を見そめる。彼女の“愛したい”という呟きにどぎまぎするダミエル……。一方でカシエルが見守るのは不幸な記憶や現実にあえぐ人々。ユダヤの星、爆撃、諍いあう男女……荒んだイメージが自殺を試みる彼の瞳に映える。マリオン一座も今宵の公演を最後に解散を決めた。ライブ・ハウスで踊る彼女にそっと触れるダミエル。人間に恋すると天使は死ぬのに……。
そこへ、撮影のためベルリンを訪れていたP・フォーク(本人役で出演)が、見えない彼にしきりに語りかける、彼もかつては天使だったのだ……。この醜い人間界も超越的な存在にはかえって、色彩と喜びに充ちた世界に見えるのかも知れない。
(出典:全洋画オンライン)
この映画が公開されたのが1987年と言うことでこの時代にモノクロを敢えて選択するのも何となく納得、そして今回はカラーが効果的に使われており以前のTV放映ではとんと記憶が無い。
なおこの映画館の音響はこのために専門にしつらえた音響環境とのことで、これも素晴らしかった。
そして金曜の19:15上映開始で観客はなかなかの入り。(画面は上)
この映画はいたって平坦で抑えたラブストリーなんだけれども、最後まで観るとやはり関心する。
天使の世界も”楽じゃない”のはこの間の「グッド・オーメンズ」で体験済なのだが、この映画での天使はただ傍観者で居るだけの存在。
それ故にこの物語の主人公の様に生ある存在に(下界)に降り立つことになるのだが。
なお昔は大きな画面で総天然色こそが必要条件だと考えていたけれども、そんなのは些末な事というのが今。