俺はお守りの角度を変えて見たが、どうしても暗い中では図柄は見えない。
“ あれっ、さっきのって夢かな??
そう言えば、昨日、お揚げ婆さんがレム睡眠中に現れるって言ってたな・・。
さっき目覚めたように思うんだけど、今、目覚めたからさっきのは夢の中で
目覚めた夢だったのかな。
じゃ、今、目覚めたこれも夢かも知れないぞ?
もう、どれが夢でどれが現実か、何が何だか分からなくなって来たぞ・・。”
もう一度横を見ると、左手を突っ張ったまま龍平はす~す~寝ている。
“ う~~ん、これは・・・??
お守りが効くって思ったのも夢だったら、効くかどうか分からなくなって来
たぞ。
効かなかったら、ちょっとヤバイかもしれないぞ。
女の子に取り憑かれたら、大変だ。
いや、もう取り憑かれてるのか・・。
ああ、もう、、ヤバイな、ヤバイな。
でも、効くような気もするし・・・。
龍平も居るし、心強いことは確かだし・・・。
・・・、今、何時かな?”
龍平の左手を除けて、枕元の時計を見るとまだ1時だ。
まだ、2時まで時間がある。
“ ええい、もう、考えるのは止めだ。
体力を消耗するだけだ。
まあ、何とかなるだろう・・・。
取り敢えず、もう、ちょっと眠っておこう。”
ヤバイときの現実逃避だ。
俺は布団を首まで引っ張って,再度、眠りに付くことにした。
“ 今度は変な夢は見ないように・・・。”
俺が眼を瞑ると、暗い病室に静けさが広がった。
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