龍平が、来なかったことを気にしていると思ったので俺は言った。
「 昨日、状況を聞いても、どうしていいか思いつかないし・・・・。
だから、仕方ないし、後はお互い寝るだけだよ。
それに、山本爺、朝、ちゃんと自分のベッドにいただろ。
山本爺、大丈夫だったんだよ。
いつもと変わんないよ。
まあ、微熱が朝ちょっとあったみたいだけど・・・。
でも、今のとこは大丈夫だって。
あ、それから・・・・。」
俺は自分のお守りをパジャマのポケットから引っ張り出した。
「 俺のお守り、貸してやれば良かったと思いついたけど・・・・。
龍平、行ってしまった後だったから渡せなかった。」
「 ああ、そうか・・・。
・・・うん、そやな。
これはこれで、効き目があったと思うで。
良かったな貴志、吉沢さんに貰ったお守りが役に立って。
あの女の子、誤魔化しながらも、わいらのベッドに近付いて来なかっ
たやん。」
「 そう、近付いて来なかったよな・・・・・。」
俺は龍平の言葉に違和感を覚えながら答えた。
“ 俺は龍平に由紀ちゃんとは言ったが、吉沢とは一度も言ったこと無か
ったと思うけど・・・・。”
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