大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道258

2009-09-30 19:07:05 | E,霧の狐道
 談話室の窓からは、暖かい日差しが差し込み足元を照らしている。
窓の外に眼を遣ると、遠くの山並みが見える。
背の高いマンションが山の中腹から裾まで段々と降りてきている。

“ 落ちて行ったって言ったよな・・・。”

 俺は四角い窓に車椅子の車輪を転がして近付いた。
窓枠から見える風景は山並みから徐々に下がって、遠くから近くへと下界の家々が見えてくる。

“ 結構、大きな町だなァ。”

三筋ほど離れた斜めの大通りに面して、小振りの商業ビルが二列に並んでいる。

“ あの辺が町の中心かな。”

遠くに列車が左から右に移動して行く。

“ あの大通りは駅に繋がっているんだろうな。”

遠くから見ていたから分からなかったが、近付くと窓には白い汚れが付いていた。

“ ちょっと、窓開けてみようかな。”

俺は窓を開けようとした。

“ あらっ、開かないぞ!?”

窓には鍵が掛かっていたのだ。

“ 仕方ないな・・・。”





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