大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 1月7日 電話(2)

2019-01-07 17:33:57 | B,日々の恐怖






 日々の恐怖 1月7日 電話(2)






 しばらくして間違い電話が掛かってきた。

『 Aさんですか?』
「 ごめんなさい、違います。」

午後11:00ぐらいで、相手は初老の女性だったように思う。
 当時は携帯電話もなくポケベルが普及しだした頃、固定電話で機能は話すだけだった。
当然、留守電やナンバーディスプレイも無く、誰からの電話か分からなかった。
それが1~2週間の間隔で、ほぼ同じ時間に掛かってくる。

 ある日相手が、

『 お宅、番号06****ね?』

と。

「 そうですが、Aさんではありませんね。」
『 ・・・そうでしたか。
いつもごめんなさいね。』

番号まで言われてさすがにぞっとしたが、Aさんが番号変えたのが伝わってないんだろと、勝手に切り捨ててた。

 入居1年後、転勤で引っ越すことになった。
持ち主不明のネックレスも、寺に託して供養をお願いして、転居の準備も整ってほっとしていたら、例の電話が掛かってきた。

『 Aさんですか?』
「 残念です、違います。」

俺はここで、ずっと気になっていたことを相手に聞いてみた。

「 私、もう引っ越すんですが、もしかして、お昼の時間はAさんとお話出来ていたんですか?」
『 ・・・ええ。
でもお気になさらないで下さい。
ずっとごめんなさいね。』

結局、

“ もう一人の人は、ずっとここにいたんだなあ・・・・。”

、と。













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1月6日(日)のつぶやき

2019-01-07 06:59:19 | _HOMEページ_

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