日々の恐怖 1月27日 窓の外(5)
その他も細々と食い違うから、一度Bも呼んでもう一回会おうと約束した。
それが果たされたのが先週の金曜日だった。
Bとも卒業してからほぼ会ってなかったから昔話に花が咲いた。
それで話は本題に入る。
もちろんBも窓バン騒動について覚えていた。
でも、見たものは俺ともAとも違ってた。
Bが言うには、髪の長い女の頭だけが窓にバンバンぶつかってた。
最初は上の階の住人がマネキンの頭をぶら下げてイタズラしてるんだと思ったらしい。
でも、マネキンだと思ってたものが歯をむき出しにしてニヤ~って笑ったのを見て、急に怖くなり部屋を飛び出した。
そして、その時いたメンバーに間違いなくCもいた。
でも誰も階段から落ちてないし骨折もしてない。
それで、俺とAが、
「 いやいやいや、お前が真っ先に部屋を飛び出したから、誰かが階段から落ちたかどうかなんて分からんだろ。」
と返したらBは、
「 俺が一番最後に出た!」
と言う。
窓がバンっと鳴って女の首を見た時点で、わりとすぐにBを除く3人は部屋を飛び出したらしい。
Bはその時点ではマネキンだと思ってたから、
「 おいおいビビりすぎだろ。」
と呆れてたって言った。
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