日々の恐怖 1月13日 お得な物件(3)
それで、平和な日々が続くある日、突然、それは起こった。
その日、オープン前に店の前を掃除していたら、パソコンのプリンターを買った大家さん(未亡人30前半ぐらい)が、プリンターを休憩挟みながら必死で2階の家に持って行こうとしていた。
しんどそうなので、
「 自分で良ければ家まで運びましょうか?」
と言ったら、
「 迷惑かけますのでいいです。」
と言われたけど、微妙な下心があったので、半ば強引に、
「 お手伝いしますよ。」
と、家まで運ぶことにした。
2階まで運んで、
「 ここでいいです、ありがとうございました。」
とお礼されたけど、パソコンに詳しかったんで、
「 接続しますよ。」
と玄関で話していたら、その家のおばあちゃんも出てきて、少々のやり取りの後、お願いされることになった。
で、無事接続も完了して、お礼にコーヒーを用意してくれる事になって、未亡人とおばあちゃんが出て行ったあとに、尿意を催してトイレに行きたくなった。
“ お店でしようかな・・・。”
と思って、1回店に戻ろうとして廊下を通ると、半分障子が開いている部屋が目に入った。
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