大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 1月1日 鏡(2)

2019-01-01 19:12:02 | B,日々の恐怖





 日々の恐怖 1月1日 鏡(2)





 そしたらジイちゃんは、包装をといた鏡を両手で抱えて外に出ようとした。
これは外はもう暗いし転んでもしたら大変だと思って、俺が鏡を持ってジイちゃんといっしょに外に出た。
 うちは田舎なんで庭はけっこう広い。
門から数m敷石が続いていて、いろいろ庭木が植えてある。
 ジイちゃんはその敷石から外れた、ちょうど1階のベランダの前に来て、

「 ここに鏡を立てろ。」

って言う。
 そんなことをしたら庭の景観が台なしになってしまうが、あまりにしつこく訴えるので、土を少し掘り、ゴロタ石を支えにしてその場所に鏡を立てかけた。
 これをやり終えると、ジイちゃんは鏡の前に出て映った自分の姿をためつすがめつ見ていたが、にっこり笑って家に入っていった。

 その後、夕方ころにジイちゃんは鏡をボロ布で磨くようになった。
鏡は雨ざらしだから、どうしても雨滴などで曇ってしまう。
それを拭いていた。
 ある日、ジイちゃんは家の中に入ってくるなり、

「 あれだけではダメだ、常夜灯を買ってきてくれ。」

とさらに要求を出した。
 よくよく話を聴いてみると、鏡の近くにスポットライトのようなのを設置して、夜の暗い中でも、鏡に映った姿を見られるようにしたいってことらしかった。
何がなんだか皆目わからないが、どうせついでだと思ってそれもジイちゃんの言うとおりにした。
でもまあ、鏡も常夜灯もずっとあるだけで、特別変わったことはないと思っていた。














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12月31日(月)のつぶやき

2019-01-01 07:00:45 | _HOMEページ_




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