一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『ダ・ヴィンチ・コード』ほか

2006-04-02 | 乱読日記
一週間に2回も嘘をついた罰があたったのか、久しぶりに風邪を引いてしまいました。
熱はないものの、のどの痛みが花粉症との合併症のような状態で、けっこうつらく、昨日は一日ベッドでゴロゴロしてました。

おかげさまで読書が進み、文庫本3巻組の中巻の途中までだった『ダ・ヴィンチ・コード』を読了。
キリストの生涯とキリスト教会、聖杯伝説やキリスト教以前の宗教についての幅広い知識と巧みなストーリー展開で楽しめます。
盗作疑惑もありますが、元になった研究はたくさんあるようですし、この本とストーリーが同じ、ということでもないと盗作というのはなかなか難しいのじゃないかという印象を受けました。



時間が余ったので、通勤用に買っておいた横山秀夫『動機』を読了。

警察・司法担当の新聞記者という経験ならではのリアリティとストーリー運びの上手さで一気に読ませます。



そして、今朝は今朝で11時過ぎまで寝ていたおかげで、どうやら回復。

午後は『人は見た目が9割』を読みました。

実はこれ、金曜(31日)にBook Offの金券300円也の有効期限が来たのに気づいて、風邪気味にもかかわらず深夜弊店間際に駆け込んでとりあえず目に付いたので買った(350円)ものです(こういうことをしているから風邪をひくわけですw)

前書きを見ると「今の日本に合った『ノンバーバル・コミュニケーション』の本の必要性を感じていた」というのが本書執筆の動機だそうですが、内容的には既にどこかで触れられていることをまとめたようなもので、とりたてて新しさ、目からウロコというほどのものは感じませんでした。

たとえば、芳賀 綏『日本人の表現心理』を引用して日本人のコミュニケーションの8つの特徴「語らぬ」「わからせぬ」「いたわる」「ひかえる」「修める」「ささやかな」「流れる」「まかせる」について触れた部分。そのうちの「わからせぬ」はつぎのようなことだそうです。

テレビの討論会を見ても、大声で独白しているだけで誰も相手を説得しようとしていない。
政治家の答弁も、不祥事を起こした会社の責任者も、人にわからせる気で言葉を発するのではなく「頼む、察してくれ」という気持ちなだけ。
「腹を割って話し合う」というが、利害が対立した当事者が腹を割ったら理論上はこじれるだけだが、その結果「相手は信用できる人間だ」と思わせることで問題を解決しようとする。

まあ、そういう部分もありますが、で、どうすりゃいいんでしょうか・・・

この本は「こういうネタがありますよ」というものを提示はしてますが、TVのバラエティのようにゲストが「へぇ~」と相槌をうって、それで終わりという部分がかなり多いです。
そしてネタ自体もそれほど新味がないので、読後感は一言で言えば"So what?"

Book Offでは金券300円+現金50円を払ったらポイントがたまったので金券50円をもらったので、実質タダでしたので、あまり悪口を言うのも申し訳ないのですが、最近新書が続々と出てきているので、こういうものもあるということでしょう。

でも、このタイトルと「理屈はルックスに勝てない」という帯はあおり過ぎですし中身を正確に表わしていませんね。

多分「本はタイトルが9割」などと陰口をたたかれていることでしょう。


























コメント (2)
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