フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

氷点下マイナス2度

2011-11-21 | フルート

朝起きてみると、何と、外気温は氷点下マイナス2度だ。南アルプスは、よく見えるが、甲斐駒ケ岳は雲がかかっていた。室温は14度、湿度31%。寒いということはないが、まずは薪ストーブに火を入れる。コーヒーを淹れ、部屋から窓の外の景色を眺めながらコーヒーを味わう。

朝食を食べたあと、外に出る。陽がよく射しているが、風が強く、体感温度は低い。

 

八ヶ岳の赤岳は雲の中だ、左側は冠雪していて、白っぽくなっている。


畑の様子を見に行くと大根は、まだ細いながら、すくすくと育っていた。

向かいの山は、唐松は落葉したものの、コナラの紅葉と常緑樹のコントラストが美しい。

 

部屋に帰って来ると、ターシャチューダの番組があったので見る。これは何度も見たことのあるものだが、何回見ても考えさせらるところがある。

バーモント州にある30万坪の庭だ。バーモントとはフランス語で緑の山という意味だそうだ。1800年代の様式の家の周りはテラスガーデン、それから少し石の階段を下りると芝生が生えている庭があり、そこから果物の木が生えている庭に続いている。特に広いという感じはしないのだが、どうだろうか。1年の半分近くは雪が積もっているというが、それは植物の「お昼寝の時間」と言い、春になると一斉に目覚めるのだ。冬の間は、温室に置いている花を楽しんでいた。やはり、温室は大事だなと思った。
ターシャは言う「簡単に奇麗な庭はできない。少なくても12年かかる」とのことだ。新しい植物を植えるときは、必ず3か所に植える。一番その花に合う土地がどこか知るためだという。成程成程。

今日は、昼から臨時のフルートレッスンの日なので、基礎練習だけをしておく。部屋の中に取り込んだシクラメンは、不在の間に大分寒さにやられていた。なんとか元気になってほしいものだ。

昼からも、いい天気だが風が強く寒い。今日のフルートレッスンは、アルテ21課練習曲NO1。トリルの終結部がどうも上手く収まらないところを指摘される。トリルを入れないで、終結部だけを吹くと、特に問題はなかったが、トリルを入れると、何故か拍数を数えられなくなってしまうのだ。特にラの音のトリルが不安定だ。フルートの支え方に問題があるようなので、持ち方を色々変えてやってみたが、やはり上手く収まらない。1拍から始め4拍までの終結の練習をするが、不安定だ。結局この練習だけで今日のレッスンは終わってしまった。次回までの宿題になった。

レッスンからの帰り道、広域農道に入るところから見た、八ヶ岳が、すっきりと美しかったので、いいポイントを選びカメラに収めた。裾野の広さ、のびやかさはさすがである。


アダージョの森に帰ると、直ぐに夕暮れになった。まだ明るうちから夕食の準備をする。今日は寒かったので「すき焼き」にしよう。これは準備が簡単で楽だ。夕食の用意ができると、お風呂に入ろう。明るいうちの入浴は、実に気持ちがいい。風呂に入ってさっぱりしてから夕食だ。すき焼きにうどんを入れるのが山栗流、これを食べるとたっぷり満腹になるのは言うまでもない。

食後は、薪ストーブにあたりながら、今夜もモーツァルト「ドンジョヴァンニ」後半を見る。随所に、美しいアリアが出てきて、何度聴いても楽しいオペラだ。


冬の清里へ

2011-11-20 | 日記

朝方まで昨日からの雨が降り続いていたので、どうかなと思っていたら、夜が明けるころには雨が上がり青空が見えてきた。この分なら大丈夫か。気温もかなり暖かい。

今日は、2週間ぶりに清里へ戻る日である。清里はもうすっかり冬景色になっているであろう。西名阪~名阪道は少し車の量が多かったが問題にすることもなかった。中央道に入っても、結構、車が走っている。このあたりはまだまだ、紅葉になり始めたばかりである。家から丁度200キロの所に内津峠SAがある。休憩をしよう。ここのトイレは、いつも立派な生け花が活けられているのが嬉しい。

その後、松川の出口付近で1キロの渋滞があった。松川で何かあるのだろうか。リンゴ畑のリンゴが赤く熟れていた。駒ヶ根SAで、少し早いが昼食にする。ここではいつも、かき揚げうどんを食べることにしている。付近の山々の紅葉は丁度見ごろになってきていた。

諏訪湖SAは、車で一杯だ。端の方に止めて、諏訪湖の様子を見る。秋もほとんど終わろうとしている。

それからしばらく走ると、長坂ICだ。1000円と言うわけにはいかないが、高速料金が半額なのは嬉しい。久しぶりにJマートに寄ってみる。日曜だというのに余り客はいなかった。チェーンソー用の2サイクルエンジンオイルと腐葉土を買う。続いて、きららで食材の買い出しだ。夕方までまだ時間があるので、空いていた。

Kガーデンに挨拶に寄る。N子さんは苗の手入れに余念がなかった。しばし立ち話をする。アダージョの森に着くと、森の木々はほとんど葉を落としていた。

燃えるように紅葉していたウリハダカエデも、今は、裸の幹と枝になってしまった。荷物を運び込み、水通しをする。これだけ暖かいと、凍結するということはなかったであろう。

そろそろご飯を炊いて夕食作りに取りかかろう。と言っても、あまり準備することはない。先ずはポテトサラダをつくる。それから湯豆腐の準備をすると出来上がりだ。夕食の準備ができると、明るいうちに風呂に入ろう。さっぱりしてから、夕食だ。メニューは、ご飯に寿司酢を合わせて、買ってきた刺身の盛り合わせで、手巻き寿司にする。湯豆腐は、大阪名物の「旭ポン酢」で食べる。徳島県産のスダチがびしっときいて美味しさは抜群だ。

食後は、室温は17度で冷えるということは無いが、薪ストーブに火を入れる。準備が整うと、今夜も楽しいオペラの夜だ。大音響で、モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」のDVDを楽しんだ。


雨の一日

2011-11-19 | フルート

今日は天気予報通り、雨の一日になった。こうなれば、家にこもっているしかない。

昔よく聴いた古いレコードをかける。ベートーヴェン弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」ハ長調と
第11番「ヘリオーソ」へ短調。演奏はスメタナ四重奏団だ。若い時にはあまり感じなかったひそかなヴァイオリンの音もなかなかいいものだという気がする。季節が秋ということもあり、静かに沁み入ってくるような音楽がぴったりだ。八ヶ岳では、残念ならレコードは聴けないので、こればかりを何度も聴いた。

それが終わると、明日八ヶ岳に戻るので、タイヤをノーマルからスタッドレスにつけ変えることにする。。雨の中、倉庫からスタッドレスタイヤを持ちだしてきて、「タイヤって何故こう重いのか」と、ぶつぶつ言いながら車に積み、いきつけのガソリンスタンドに車を預ける。作業が終わると家へ届けてくれることになっている。

午後からは、時折、激しい雨音を聴きながら、フルートを練習する。練習メニューは毎日ほとんど同じだ。今週はコンスタントに練習しているのでロングトーンをやると、フルートの音が心持安定してきたような気がする。「毎日の練習」はゆっくり力を抜いて吹く。各調スケールとアルペジオもややスムーズになってきたか。それでも高音のファ♯やシがらみが安定していない。トリルは指の力を抜いて、バタバタさせず、フルートをぐらつかせないことを意識する。左手小指がよく動いた。

アルテ21課の練習曲、トリルの終結部の入れ方が少しましになったか。つかえずに旋律が流れるようになってきた。もう少しだ。

続いて曲の練習に移る。先ず中野真理「フルートの調べ」から、「亡き王女のためのパヴァーヌ」「ユーモレスク」「千の風になって」をやる。「千の風になって」がフルート用にアレンジされているところがやや吹きにくかった。
「Flute best100」からは、「ある愛の詩」「グリーンスリーブス」「コンドルは飛んでいく」「フランスの古い歌」「星に願いを」「慕情」「見上げてごらん夜の星を」「魅惑のワルツ」などを吹く。難しい曲は無いが、要はどう歌うかということだ。「愛唱名歌」からは「牧場の朝」「久しき昔」「故郷を離るる歌」「旅愁」「星の界」などの懐かしい曲を吹いてみた。フルート1本で演奏するとなると音色と歌う技術がなければ、来ていただいたお客さんは「なんじゃい」ということになるだろうな。


病院は読書に最適

2011-11-18 | 濫読

今日から天気が下り坂だ。朝のうちから、雲が多く、いつ雨が降り出してもよさそうな天気だ。
こんな時は、病院へ行くのに越したことはない。と言ってもどこかが痛いというのではないが、尿酸値が高いのが気になる。6月に検査をして以降ご無沙汰しているので、その後どうなっているか調べておくことにする。

8時30分からの受付、9時診療開始なので、9時前に病院へ入った。各診療科の待合所は、既に患者さんで満員だ。この病院は、基本的には予約制になっている。前回来院したとき次いつ来院するか、予約しておく方式だ。

私は、予約していないので、どうなるかな。まぁ、待ち時間がありそうなので本を読む。先日から再読している吉田秀和著「名曲300選」だ。音楽評論家吉田秀和が、西洋音楽の歴史をひも解き、古今の名曲を300曲選んだという本だ。吉田秀和自身は「音楽の歴史とまでは私の力ではとてもゆかないに決まっているが<名曲>の歴史なら、少しは何とかなるかもしれない」として、選び出した曲だ。

300曲の最初に1曲は何かと思っていると、それは「宇宙の音楽」だった。第2曲目は「グレゴリウス聖歌」である。6世紀の終わりの法王グレゴリウス1世が集大成したというものだ。

それから長い歴史を経てイタリアとフランスのバロック時代となる。それ以降は、まさに具体的な名曲解説だ。今日は、バッハ・ヘンデルからベートーヴェンまで読む進むことができた。

ベルリオーズがグルックの「オルフェーオとエウリディーチェ」のフルートについて、次のように言っているのが、印象的だった。

「フルートの淡い色彩の用い方を知っていた大家は、一人しかいない。グルックである。彼の旋律は、地上の生活の熱情を捨てきれぬ永遠の哀しみの不安なもがきを、余すところなくフルートに奏させている。最初はもれ聞こえるのを恐れてでもいるかのようにほとんど聞き取れぬ声ではじまるが、間もなく物静かな嘆きにかわり、とがめるような調子になり、ついで深い苦悩、癒すことのできない傷に引き裂かれた心の叫びになり、やがて哀訴、悔いあきらめた魂の哀しいつぶやきへと静まってゆく。何たる詩人だろう…」

待合所で待つこと2時間で、ようやく採血の順が回ってきた。採血してから、更に1時間待って、いよいよドクターの診断だ。「尿酸値が、また上がっていますね」とし、尿酸値を下げる薬を処方していただいた。この時間5分もかからなかった。他に異常なところは、総コレステロールがやや高いことか。結構お酒を飲んでいるものの、肝臓関係の数値はいたって正常なのも、なんとなく変な気分だ。

それ以降も、治療費を支払い、薬の処方箋を貰い、それを持って隣の薬屋さんに行った。薬を買って全て終わったのは3時間30分後だった。予約をしていないと、いくら早く行っても後に回されてしまう。これなら、受付終了時点で駆け込むのが一番上手いやり方であろう。

弱い雨が降り出した午後からは、フルートの練習をする。プログラムは、昨日と全く同じだ。今日も、力がよく抜けて、吹いていて気持ちが良かった。「ベスト100」の曲は、それほど難しくはないが、本番で音を外したり、テンポを乱したりすることのないよう、これから、どんどん吹きこんでいかねばならない。


ストーブの試運転

2011-11-17 | 日記

今日は、どうも布団離れが悪るかった。この秋一番の冷え込みになったようだ、ガスストーブの試運転をしよう。

午前中は、ゆっくりレコードを聴く。先ずは、このところ聴いているベートーヴェンピアノ協奏曲第4番。グレン・グールドのピアノ、レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨークフィル。昔は、ピアノ協奏曲第5番ばかりを聴いていたが、少しおおげさすぎるのが気になる。その点この4番の方が心を和ませてくれる感じだ。

次は、何を聴こうか、古いレコードを引っ張り出して物色する。久しぶりに、ベートーヴェンの弦楽四重奏を聴こう。となると、やはり第16番ヘ長調かな。スメタナ四重奏団。私も、ようやくベートーヴェンの枯淡の味わいが聴ける年になってきたようだ。聴いていて胸が躍るというような曲ではないが、なんとなくなじんできた気がする。

次は、シューベルト交響曲第8番ハ長調「グレイト」。シューベルトの若々しさ、生命力溢れる楽しい交響曲だ。ジョージセル・クリーブランド管弦楽団。レコードを聴いていると、午前中は過ぎてしまった。

昼からは、久しぶりに図書館へ行く。通りかかりに近くの大学の通学路を見てみると、桜の紅葉が美しくなってきていた。

図書館は相変らず、受験生と初老の男性が多い。小説・エッセイの本棚をゆっくり見る。本の表題や装丁を見ていると読みたい気持ちを上手く惹き起すものだ。こんなことが平日の昼間にできるとは有難いものだ。時間に余裕がある=暇ということか。結局、本は眺め、手にとって走り読みしただけ、バッハのCDを借りて帰ってきた。

その後フルートの練習だ。今日も、ロングトーンをゆっくりやる。高音が詰まった感じなのが気になる。基礎練習は昨日と同じだが、今日は、力がよく抜けている。私の癖で、右手の親指と小指に力が入ってしまうのだが、今日はそれがあまりない。アルテ21課NO1、NO2ともGとAのトリルが乱れる。力が入りすぎているようだ。呼吸を整えて何度もやり直す。

続いて曲に移る。まずは、「名曲31選」から「シチリアーノ」、濁った音を出さないよう、唇はできる限り柔らかくする。その後「ユーモレスク」「トロイメライ」「アルルの女」「ポロネーズ」~「パディヌリ」をざっと流す。「ポロネーズ」はなんとかなってきたか。「パディヌリ」は、慌て過ぎてまだまだ駄目だ。不思議なほど肩、腕、指の力が抜けているのがいい。力が抜けると、長く吹いていても疲れない。

その後は、「ベスト100」から「ある愛の詩」「グリーンスリーブズ」「コンドルは飛んでいく」「フランスの古い歌」「星に願いを」「慕情」「見上げてごらん夜の星を」「魅惑のワルツ」などをざっと吹く。26日の小演奏では、これらと「愛唱歌」から懐かしい歌を吹くことにしよう。もちろん自信があるわけではないが、度胸試しということで、演奏する場を与えてくれたことに感謝しよう。