汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 酔いどれの詩(うた)

2009年10月04日 | 初期中期の詩
平伏した私の身体に
優しく覆い被さるあなたの身体
怒涛のように過ぎ去っていった酩酊の名残に
酔い潰れた老人の目に煌めく閃光を
雪のように冷たく清らかなあなたの柔肌が
まるで何かを諭す様にそっと朽ちさせる
旋律が想い出のように私の周りで朗らかに酔いしぐれ
瞑想する私の無意識の内部に
あなたは今も容赦なく壁を突き破ってくる
明朗に薮に生い茂る数少ない命を摘み取り
そして天に無罪を請えば
無数の快楽の印が、私の心に印され
動けないほどの悦楽の残酷が
酔いしれた口元から流れ出し
純白な柔肌に染み溶けていく

酔いどれは冷めやらぬ好奇に見舞われて
誓いさえもが真実を玉砕し
待ち惚けにまどろむ逞しい青年さえも
一瞬の闇の境地に彷徨う
論理の循環は苛まれた病理に蔓延り
忘れたころに戸惑う幸せの惨禍に絶望して
線路沿いに流れていく現にやがて身を滅ぼしていく

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薮→やぶ
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みやすけの詩 祝宴の轟

2009年10月04日 | 初期中期の詩
漆黒が蔓延り
狂気の渦が
夜な夜な心を麗しく揺すらせ
愚かに屈折する
刃に胸をときめかせ
血の滴る鏡の奥の果てに
垣間見える安らぎの瞬間

餓えに旋律を忍ばまれ
音楽は絶え間なく狂乱に打ちひしがれて
うる覚えの幽かな吐息のような記憶の滴に平伏して
渦は更なる悲境に轟き

清鑑さに萎びていく途方もない程の時間の靄
妖艶さはいみじくも屈強な男たちの腕の中で
汗に塗れては悶えて星空に向かって喘いでいく

賛歌は止めどなく溢れるように心身を浸食していく

口を揃えては呻きだす
目は虚空の挙動にちらついて
吹き晒す城壁には一体何が見えるというのだろうか?
真理の欲求も容赦無くおこがましい威圧に屈して
刹那に鳴り響く挙動の心を
しじまに張り巡らせられた結界を解くように
手探りしながら煽て上げていく
なす術もなく、純情に脅かされ、恐怖しつつも
私は挙動不審に手を振りながら叫んでいる

太陽は再起不能
溶岩は冴えわたる感覚に戦き固まっていく
凌駕する心
屍に降りし天使の嘲りを
私は天に向かって歓喜する

私は無実だと
私は健気なのだと


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清鑑→せいかん
煽てる→おだてる
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