汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの想い 憂鬱の日がな

2009年10月12日 | 散文詩
 精神は滞る事を知らず、不遜に、腐乱に、乱舞に狂い猛り、獰猛な猛禽が僕の心を貪り喰いながら、どこか目は虚ろな一点を見つめて、かえり咲いた桜の花は空しく音を立てて散り散りに散っていく。
心には重苦しい靄が、立ち込める不安に窮屈に絡め取られて、周りはおぞましいほどに乱立する花の戯れに、僕は更なる土地を求めて、彷徨い、そして枯れていく。

 誰が僕を見つめてくれるというのだろうか?

 誰が僕の事をやさしく愛撫し、諌めてくれるというのだろうか?

 辛辣さ極まる霧雨の中、僕は途方に暮れて、消えゆく炎に目を曇らせては、落ちくぼんでく、木漏れ日が懐かしい。温かな抱擁が恋しい。

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猛禽→もうきん

たまにはこういうのも書きたくなります
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みやすけの詩 混乱する愛欲

2009年10月12日 | 初期中期の詩
愛撫の律動は
止めどなく溢れる感情を
更なる呪縛へと突き落とす
劣悪が愛しい
孤独が憎い
小悪に漲る快感を脳髄に打ち鳴らし
汗に蒸れる柔肌に
貪欲な指はためらう事無く
蛆虫のように這い回る

靄は滞る感情に垂れ流れ
失意に引き裂かれる身体に
臆病なほど平伏す己の醜悪さ
憐憫は更なる性の躍動を
轟き渡る鐘の音の羞恥に
膨れ上がるあなたへの欲情

錆びれた盲目の奴隷
滑稽なほど憎たらしい愛欲の隷属に
私は苦悶の内にのた打ち回る
幻影は私の心身を根こそぎ汚辱に染めた
そして破廉恥に灯は揺れて
妖艶が見事な羞恥の細目を露わにしていく

あなたを抱きしめ
絶頂を迎える荒々しい吐息
冷酷なまでに膨れ上がる怒涛の悦びに
醜悪な熱の流動が
私を極限までに混乱させる

霧雨が降る夜の深淵
あなたの美しさに
私はただ平伏す事しか出来ない

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漲る→みなぎる
滞る→とどこおる
憐憫→れんびん
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