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地中に住む「ハダカデバネズミ」は無酸素状態で18分も耐える

2017-05-14 | 自然
 米科学振興協会(American Association for the Advancement of Science;AAAS)が発行する学術誌「Science」に発表された論文(4月20日)。
 この論文は、米イリノイ大学のトーマス・J・パーク生物学教授らのグループが「ハダカデバネズミは酸素が無い環境で18分間過ごせ、体内の果糖をエネルギーに変換して生きのびることを明らかにした。」
 研究グループは、酸素濃度が通常の約1/4程度(酸素濃度5%)しかない低酸素状態の部屋に閉じ込める実験を行なった。マウスは数分で死んだのに対し、ハダカデバネズミは5時間生存した。
 次に、酸素がまったく無い状態(酸素濃度0%)にハダカデバネズミ4匹を入れた結果、いずれも約30秒後に気絶して意識を失ったが、心拍は18分間続いていた。そこですぐさま密室から取り出したところ、4匹は意識を取り戻し、もとどおり活動を始めた。同じ条件で酸素のない環境で30分間過ごした3匹は、箱から取り出した後も生き返らなかった。
 極端な低酸素状態になった場合、酸素を必要としない果糖(フルクトース)からエネルギー補給する仕組みがあると言う。人間を含む多くのほ乳類は、食べ物から摂取するブドウ糖を主なエネルギー源にしている。
 研究グループは今回の研究成果を、心臓発作や脳卒中など酸素欠乏症を引き起こす可能性がある患者のための治療法に応用したいと言う。
 ◆ハダカデバネズミ
 ハダカデバネズミ (Heterocephalus glaber) は、デバネズミ科ハダカデバネズミ属に分類される齧歯類。本種のみでハダカデバネズミ属を構成する。
 大きさはマウスと同じ位の10cm程で、わずかな体毛しか生えておらず、地上に現れることなく地中深くモグラのような生活をしている。完全地中生活では、平均70~80匹、最大で300匹近くの群れ(コロニー)で暮らす。集団生活では、繁殖するのは1対のペアのみで、ほかの個体は穴掘りや食料調達、巣の防衛といった役割を分担。
 注目に値するのは、脅威的なアンチエイジング機能。マウスの10倍の約30年長生きすることで知られる。
 低酸素に強いのは、空気の出入りが乏しい地面の下に暮らしているため。

 昨日からの雨が朝まで残っている。午後2時頃より雨が止み、曇り空。
 畑の空き地の”ヤエムグラ”に花が咲きだした。茎の先や葉腋から花序をだし、花冠4裂の小さな花を付ける。花は小さく、1.5mm~2mm程かな。花色は薄い黄緑なので、葉に紛れて目立たない。
 ”ヤエムグラ”の茎は4稜がある四角、茎に節があり、この節ごとに狭い倒卵形の葉が6~8枚程ほど輪生している。本来の葉は2つで、ほかは托葉の変化したもの。
 名(ヤエムグラ:八重葎)の「八重」は輪生する葉の様子、「葎」は広い範囲にわたって生い茂る雑草・その茂みを言う。
 ヤエムグラ(八重葎)
 アカネ科ヤエムグラ属
 越年草(道端や荒れ地などで見る)
 日本各地や東アジア・ヨーロッパ・アフリカにも分布する
  史前帰化植物と言われる
 開花時期は4月~6月
 花は花冠4裂で径1.5mm程、花色は白
 果実は2分果からなり、直径約2mm。果実には鉤状の毛が生えており、衣服などにくっつく。