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2017年度日本学士院賞に長谷川氏ら10人に、長谷川氏は恩賜賞も受賞

2017-03-14 | 学問
 日本学士院は、優れた業績を上げた研究者に贈る日本学士院賞に、プレート沈み込み帯の地殻やマントルの構造と地震活動の関係を調べた長谷川昭東北大名誉教授(71)ら10人を選んだと発表した(3月13日)。長谷川氏には恩賜賞も贈る。
 ◆受賞者
 日本学士院賞・恩賜賞
  長谷川昭:71歳、東北大名誉教授、地震学。プレート沈み込み帯の構造と地震活動を研究。
 日本学士院賞
  奈良沢由美:51歳、城西大准教授、西洋美術史。フランス南部の教会祭壇の類型を体系化。
  清水展:65歳、京都大教授、社会人類学。フィリピン・ルソン島の先住民族の実態を調査。
  高崎史彦:73歳、高エネルギー加速器研究機構名誉教授、物理学。粒子と反粒子の実験。
  荒川泰彦:64歳、東京大教授、光電子工学。電子を閉じ込める量子ドットを研究。
  横堀寿光:65歳、東北大名誉教授、材料強度学。金属疲労を数値解析する理論。
  難波成任:65歳、東京大教授、植物病理学。植物の病原性細菌のゲノムを解読。
  戸田達史:56歳、神戸大教授、神経内科学。福山型筋ジストロフィーなど糖鎖合成異常症の解明。
  遠藤玉夫:63歳、東京都健康長寿医療センター研究所副所長、生化学。戸田氏との共同研究。
  北村惣一郎:76歳、国立循環器病研究センター名誉総長、医学。小児の心臓手術法確立。

 今朝から雨。少し強い雨で、一日中降っている。ここ暫く雨がなかったから、畑には干天の慈雨。
 ”クリスマスローズ”が咲いている。今日は雨、なので、写真は昨日撮影。
 花は下向きに咲き、上からは花びら(花弁)しか見えない。クリスマスローズの花びら(花弁)に見えるのは萼(がく)で、花びらは退化して小さな蜜腺(ネクタリー)となり、おしべの付け根を囲むような形で小さく残っている。花の中心は雌しべ、その外に雄しべ・蜜腺・萼となる。
 ”クリスマスローズ”と呼ぶのは、クリスマスの頃に開花する「ヘレボルス・ニゲル」だけを指した呼称である。日本の園芸市場では、クリスマスの頃ではなく春に開花する「レンテン・ローズ」と呼ばれる「ヘレボルス・オリエンタリス」なども「クリスマス・ローズ」の名前で出回る。
 レンテンローズは、レント(Lent:受難節、復活祭(イースター)までの40日間)の頃、2月頃~3月頃に咲く。この種を元にして他種とで作られた園芸種はオリエンタル・ハイブリッドと呼ばれる。日本の気候に合い良く育つので広く普及している
 クリスマスローズ
 別名:雪起こし(ゆきおこし)
 キンポウゲ科ヘレボラス属
 多年草
 原産地はヨーロッパ、西アジア
 日本には明治の初めに入り、薬草として栽培
 開花期は12月~4月
 花色は多彩で、赤・桃・白・緑・複色系など
 花弁に見える部分は、萼片である、このため「鑑賞期間」が比較的長い


情報通信研究機構ら3者、毎秒105ギガビットのテラヘルツ送信機を開発

2017-03-13 | 科学・技術
 情報通信研究機構(NICT)と広島大学とパナソニック(株)は共同で、シリコンCMOS集積回路により、300GHz帯単一チャネルで毎秒105ギガビットという、光ファイバに匹敵する性能のテラヘルツ送信機の開発に世界で初めて成功した。
 3者からなる研究グループは、昨年300GHz帯で直交振幅変調(QAM)を用いることにより、CMOS無線送信器の通信速度が大幅に向上することを実証していた。今回、290GHz~315GHzの周波数帯域を用い、通信速度を昨年の6倍にする技術を開発したことで、1チャネルあたり毎秒100ギガビットを超える送信速度を達成した。
 毎秒100ギガビットは、現在のスマートフォンと比較して100~1000倍高速で、DVD1枚分の情報を約0.5秒で伝送できる速度である。これを現在情報通信機器等で広く用いられているシリコンCMOS集積回路で実現したことにより、将来的に安価に電器製品等に搭載して普及できる可能性が高くなった。
 加えて、テラヘルツ無線の可能性は、高速で遅延の小さな通信技術の提供。ガラス製の光ファイバを伝搬する光の速度は大気中よりも遅くなるが、テラヘルツ無線は大気中を光と同じ速度で伝わるため、リアルタイム応答を必要とするアプリケーションでの利用も期待される。

 曇り。昨日の今日の天気は、雨が降るかも、の予想だったが晴れ。何時降ってもおかしくない空の雲。
 バスで見えた梅田川沿いの”サンシュユ”、枝先に黄色の蕾か花かが沢山付いている。散歩道にあるから、寄ってみた。蕾が多いが開いている花もある。もう少ししたら満開となる。春の到来を知らせる植物だ。
 秋に果実となり、果実はグミに似た楕円形で光沢がある。この様子から、別名に秋珊瑚(あきさんご)がある。江戸中期(享保七年:1722年)に朝鮮から渡来し、薬用植物として栽培された。今でもそのまま食べ、滋養・強壮の薬効がある山茱萸酒を作る。名の”サンシュユ”は中国名「山茱萸」を音読みしたもの。茱萸とはグミのこと。
 サンシュユ(山茱萸 )
 別名:春黄金花(はるこがねばな)、秋珊瑚(あきさんご)
    Japanese cornel(ジャパニーズ・コーネル)
 ミズキ科ミズキ属
 原産地は中国・朝鮮、薬用植物として18世紀に渡来
 落葉小高木
 開花時期は2月~4月
 花弁は4枚
 秋にグミのような赤い実に熟す


今日(3月11日)で東日本大震災から6年

2017-03-11 | 日記・エッセイ・コラム
 ありがとうございます

 今日は2017年3月11日、東日本大震災から6年となった。
 この災害に対し、沢山の方々から応援・支援を頂き感謝しています。

 今日の新聞に、東日本大震災での被害状況がのっていた。6年たっても、小さな地震でも怖い。
 ◆警察庁のまとめ(3月10日現在)
  震災の死者:1万5893人
  行方不明者:2553人 (DNA型鑑定などで特定され、前年より8人減)
  震災関連死:3523人(昨年9月30日現在、避難生活での体調悪化などが原因、前年より約110人増)
  避難生活者:12万3168人
  原発事故で、放射線量が高い「帰還困難区域」を除き、政府の避難指示が相次いで解除される。
   解除日は福島県の飯舘村、川俣町、浪江町が3月31日、富岡町が4月1日。
 ◆東日本大震災
  地震発生:2011年(平成23年)3月11日14時46分18秒
  震源:宮城県牡鹿半島の東南東沖130km、仙台市東方沖70kmの海底
  地震規模:モーメントマグニチュード (Mw) 9.0
  最大震度:震度7(宮城県栗原市で観測)
      震度6強を観測したのは宮城・福島・茨城・栃木の4県36市町村
 津波の発生:場所により波高10m以上、最大遡上高40.1m

 今日は雲が多い晴れ。2011年3月11日は寒かった、今日も同じく寒い。
 今日の朝日は、雲が多いので空が広く赤かった。

地球の磁場は誕生直後からあり、地球表層への強い紫外線の照射を防ぐ

2017-03-10 | 地質
 東京工業大学地球生命研究所の廣瀬敬教授らは、地球の磁場は誕生直後から存在していた可能性が高いことを突き止めた。
 原始の液体地球コアに元々大量に溶け込んでいたケイ素と酸素が、冷却に伴って二酸化ケイ素として結晶化し続け、それがコアの対流を引き起こし、地球誕生間もない頃から磁場が存在していた可能性が高いことを突き止めた。この磁場の存在により、太陽風による大気の散逸を免れ、その結果、海の蒸発も免れ、今日に至るまで地球には豊かな海が維持されてきたと考えられる。
 内核が誕生したのはおよそ7億年前(地球の歴史は45億年)なので、それ以前は別のメカニズムが必要である。(内核誕生については、H28.6.7ブログで)
 これまで、冷たいプレートが沈み込むことによって、コアの表面を冷やし、冷えて重たくなった液体金属が沈む、という熱対流が重要と考えられて来た。最近の研究で、、コアの金属の熱伝導率が高いため、熱対流を起こすためにはコアを急速に冷やす(熱伝導で運べる以上の熱を奪う)必要がある。地球初期から7億年前まで、ずっと熱対流が続いていたとすると、昔のコアは6,000度を超える高温であった必要がある。コアがそのように高温であったとすると、マントルも現在より数千度も高温であった必要があり、それは地質学的な観察に合わない。そこで、熱対流に変わる別のメカニズムが必要と考えられていた。
 研究チームは、地球の内部の環境と同じ高温高圧条件をつくるために特殊な装置「超高圧発生用ダイアモンドアンビル装置」を活用。ケイ素と酸素を含む液体の鉄の変化などを地球内部の核に相当する気圧や温度条件の下で調べ解析した。
 結果、地球の核の上部で二酸化ケイ素が結晶化して液体の鉄から分離。残された液体の鉄が地球中心部に沈んで対流(組成対流)ができ、その結果磁場が形成されたという一連のメカニズムが分かった。この対流と磁場は地球誕生の直後から形成されていた可能性が高いことも明らかになったという。

 雲が多いが晴れ。気温は最高気温10℃以下とまだまだ冬の寒さ。来週から冬型の気圧配置に変化ある、との予想。
 仙台地方の桜の開花予想は、4月10日。あと1月で開花、待ち遠しい。
 自宅の”ピラカンサ”の鉢植え、花が咲きだした。室内は暖かいから、表より1月ほど早いかな。”ピラカンサ”を日本では、赤色の実の”トキワサンザシ:常磐山査子”、黄色の実の”タチバナモドキ:橘擬”、赤色の実の”カザンデマリ:花山手毬”の3種類を”ピラカンサ”と一括りで呼んでいる事が多い。鉢植えのは、黄色の実の”タチバナモドキ:橘擬”。二色の木があったが、黄色の実だけになってしまった。
 ピラカンサ
 バラ科トキワサンザシ(ピラカンサ)属
 常緑低木
 開花時期は4月~6月
 花は小さく、白い5弁花
 果実は径2cm位で赤・橙・黄色に熟す、見頃は10月~12月
 ピラカンサと呼ばれる
  タチバナモドキ(橘擬)   学名:Pyracantha angustifolia
   果実は橙(黄)色
  トキワサンザシ(常盤山櫨子) 学名:Pyracantha coccinea
   果実は鮮紅色に熟す。カザンデマリと相似し区別しにくい
  カザンデマリ(花山手毬)   学名:Pyracantha crenulata
   果実は赤い。別名ヒマラヤトキワサンザシ


芸術選奨文部科学大臣賞に落語家の桂ざこばさんら18名

2017-03-09 | アート・文化
 文化庁は、芸術各分野の優れた業績を表彰する平成28年度芸術選奨の文部科学大臣賞を、落語家の桂ざこばさんらの18人に贈ると発表した(3月8日)。新人賞は漫才コンビ「ナイツ」と、建築家の田根剛さんら10人に贈る。3月14日に都内で贈呈式。
 ◆平成28年度(第67回) 文部科学大臣賞 18名
 演劇
 金剛永謹:能楽師、『鞍馬天狗』ほか
 橋爪功:俳優、『景清』における
 映画
 庵野秀明:映画監督・アニメーション監督、『シン・ゴジラ』
 片渕須直:アニメーション監督、『この世界の片隅に』
 音楽
 小山実稚恵:ピアニスト、『小山実稚恵の世界』ほか
 宮田まゆみ:笙奏者、『宮田まゆみ笙リサイタル』
 舞踏
 近藤良平:振付家・ダンサー、『コンドルズ20周年記念「20th Century Boy」』ほか
 文学
 恩田侑布子:俳人、『句集「夢洗ひ」』
 小島ゆかり:歌人、『歌集「馬上」』
 美術
 鴻池朋子:アーチスト、『鴻池朋子展「根源的暴力 Vol.2」』ほか
 橋本真之:鍛金造形家、『果実の中の木もれ陽』公開制作ほか
 放送
 宮藤官九郎:脚本家、『ゆとりですがなにか』
 大衆芸能
 桂ざこば:落語家、『桂ざこば独演会』ほか
 鈴木雅之:歌手、『アルバム「dolce」』ほか
 芸術振興
 衛紀生:可児市文化創造センター館長、『私のあしながおじさんプロジェクト』ほか
 評論等
 梯久美子:作家、『狂うひと-『死の棘』の妻・島尾ミホ』
 山梨俊夫:美術評論家、『風景画考 世界への交感と侵犯』(全三部)
 メディア芸術
 秋本治:漫画家、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』
 ◆芸術選奨
 芸術選奨は文化庁主催の賞。1950年に文化庁芸術祭から分離される形で「芸能選奨」として設立された。1956年に現在の名称に改められる。
 芸術分野をいくつかの部門に分けて、それらの分野において顕著な活躍を見せた人物には文部科学大臣賞、また同じくそれらの分野において新興勢力として活躍が認められた人物には文部科学大臣新人賞(1968年から)がそれぞれ贈呈される。(芸術選奨新人賞)
 対象部門は、2009年現在、演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術、放送、大衆芸能、芸術振興(2004年から)、評論等、メディア芸術(2008年から。メディアアート、漫画、アニメなど)の11部門が対象となる。

 お天気は晴れ~曇り。昼過ぎに小雨がパラパラと。傘を持っていないから、少し濡れた。
 ”ノースポール”がまだ咲いている。冬の寒さでも咲く花だ。名(ノースポール)の由来は、群生していると花が株全体を真っ白に覆うように見え、これが北極(North Pole)を連想させる、から。冬に咲く花は少なく、冬のガーデニングを飾る貴重な存在である。
 この名は「サカタのタネ」の商品名だが、一般名として使われていると言う。別名は旧学名などから、クリサンセマム、クリサンセマム・ノースポール、クリサンセマム・パルドーサムなど。
 ノースポール
 (Northpole、Paludosum)
 キク科フランスギク属
 秋まき一年草
 原産地はアフリカ北部・地中海沿岸
 日本には1970年前後に入って来た
 開花時期は、12月~6月
 花は径3~4cmで、マーガレットに似た少し小型、白い花(舌状花)で中心の管状花は黄色


化学遺産に蚊取り線香など5件を選出

2017-03-08 | アート・文化
 化学に関する貴重な歴史資料を認定する「化学遺産」に、日本化学会は除虫菊を原料とした蚊取り線香など、近代的化粧品の関連資料など計5件を選んだと発表した(3月7日)。
 ◆認定化学遺産
 第039号『日本の油脂化学生みの親―辻本満丸関連資料』
  鮫肝油中に存在する高度不飽和炭化水素「スクアレン(C30H50)」の発見(1916年)
 第040号『日本の酸素工業の発祥と発展を示す資料』
  酸素工業は日本の重工業化を支えた重要産業である。
  日本の酸素製造は、エア・リキード社(仏)が1907年に大阪鉄工所(現日立造船)内にクロード‐H型空気液化装置で、また日本酸素(現大陽日酸)が1911年に東京でリンデ‐H型空気液化装置で始めた。
 第041号『日本における殺虫剤産業の発祥を示す資料』
  上山英一郎(1862~1943)は、1885年に除虫菊の種子を米国より入手し、和歌山で栽培を開始した。これが日本における殺虫剤産業の発祥である。除虫菊は当初ノミ取り粉として使用されたが、上山は除虫菊粉に椨粉(たぶこ)などの糊を加えて棒状に成型し、1890年に世界初の棒状蚊取り線香を商品化した。
 第042号『近代化粧品工業の発祥を示す資料』
  明治政府は、華族に対するお歯黒、眉(まゆ)掃(は)きの禁止、断髪令発布など化粧や髪型の西洋化を進めたが、庶民にまで近代的な化粧が普及するには相当な時間が必要であった。近代化粧品工業は明治期を通して徐々に形成された。
 第043号『天然ガスかん水を原料とするヨウ素製造設備および製品木製容器』
  三増春次郎は、大河内正敏博士の助言を受けて房総半島で得られる天然ガスかん水からのヨウ素生産を考えた。製造技術の開発を京都帝国大学佐々木申二教授は、この地方のかん水に高濃度に含まれる炭酸水素イオンを活用した銅法の開発に成功した。1934年に相生工業はこの製法を工業化した。
 ◆化学遺産
 化学遺産委員会は平成20年3月発足した。
 (1)我が国の化学・化学技術史に関する歴史的に貴重な資料等の調査・収集・保管
 (2)化学関連の研究・技術等で大きな功績を残された高名な化学関係諸先達にインタビューを行い、それを映像と音声及び冊子体で後世に残す事業
 (3)会員及び一般市民を対象とする化学・化学技術史に関する普及・啓発事業の実施、を重点的な活動として行っている。
 平成22度からは新たに、
 (4)世界に誇る我が国の化学関連の文化遺産を認定し、それらの情報を社会に向けて発信する「化学遺産認定事業」を理事会の承認を得て開始することになった。

 天気は晴れ。なのに時々小雪が舞う。空は晴れても雨が降る、狐の嫁入り、と言うが、雪が降る場合には何と表現するのかな。
 庭の隅に植えられている、”アセビ”が咲いている。釣鐘のような小さな花が沢山咲いている。赤い花だ。”アセビ(馬酔木)”の花は基本的に白色で、赤みを帯びる花を”アケボノアセビ(曙馬酔木)”と呼ぶようだ。”アケボノアセビ”の赤味が強い園芸種を”ベニバナアセビ(紅花馬酔木)”と区分する、と言うが、どの程度の赤みで区分するのかは、私には判らない。
 ”アセビ”は、葉・花・樹皮に強い毒(神経毒-アセボトキシン)がある有毒植物。アセビを「馬酔木」と書くのは、牛馬が葉などを食べると麻痺(酒を飲んだ様な酩酊状態)するからと言う。名(アセビ)の由来には諸説あるが、足廃(あしひ、あしい)や悪実(あしみ)からなどの説がある。足廃(あしひ)とは足が病気になった状態で、これも誤食による麻痺からである。
 アセビ(馬酔木)
 別名:馬酔木(あしび)、馬酔木(ばすいぼく)
 学名:Pieris japonica
 ツツジ科アセビ属
 原産地は日本
 常緑広葉樹低木・中高木
 開花時期は3月~5月


日本語を母語とする人は、水色と青色を明確に区別する

2017-03-07 | 生活
 東北大電気通信研究所などの研究で分かった、「日本語を母語とする人は、他の言語を母語とする人と比較して水色と青色を明確に区別している。」
 多くの言語に共通する11の基本色(赤・緑・青・黄・紫・ピンク・茶・オレンジ・白・灰・黒)に加え、日本語では水色も基本色として言語化されていた。
 研究グループは、20~30代の男女57人に330色の色見本を示し、それぞれ何色かを聞いた。統計手法で解析した結果、11の基本色に加え、水・肌・抹茶・黄土・えんじ・山吹・クリーム・紺の8色についても名称を区別して指摘する人が多かった。特に水色は、ほぼ全員が青色とはっきり区別した。また、水色と青色を区別する人の割合は、同じ実験をした30年前に比べて増加していた。
 東北大の栗木一郎准教授(視覚科学)は「日本語の色の言語表現は変化し続けていることが分かった」と話す。

 天気は晴れ。気温は低く、最高気温8℃とか。寒気団が南下している。予想では明日・明後日も寒いようだ。
 散歩で、”フクジュソウ”の花を見つけた。春を告げる花の代表であり、春がやって来る。新春を祝う花でもあり、元日草(がんじつそう)とか朔日草(ついたちそう)と呼ばれる。南天(難転)の実と福寿草(招福+長寿)の花とで、”難を転じて福となす”の縁起ものである。
 江戸時代からの古典園芸植物で、多数の園芸品種が作られている。根・茎には毒(アドニンという成分)があり、芽が出たばかりの様子はフキノトウと似ており、間違えて食べると中毒を起こす。
 フクジュソウ(福寿草)
 別名:元日草(がんじつそう)、朔日草(ついたちそう)
 キンポウゲ科フクジュソウ属
 多年草
 開花時期は2月~4月
 花色は基本的に黄色(黄金色)、花径は数cm
 開花は光・温度に敏感で、日が陰ると直ぐに花はつぼむ


植物の光合成過程で水分解の仕組みを突き止めた

2017-03-05 | 科学・技術
 岡山大学(光合成研究センター)の沈建仁教授の研究グループが、「植物の光合成において太陽光を利用した水分解・酸素発生反応におけるカルシウムイオンの役割を、タンパク質の立体構造解析により突き止めた」。京都大学と理化学研究所などとの成果。
 ◆光合成
 光合成は、全過程をまとめると、太陽のエネルギーを使い二酸化炭素と水から、有機物の一種である糖質と酸素を産生する反応である。
 光合成は1つの反応ではなく、多くの反応から構成されている。
 反応を2大別すると、
 明反応:太陽の光エネルギーを吸収して化学変化がおこる
 暗反応:その産生物をもらって二酸化炭素から糖質を合成する
 ◆
 明反応の最初のステップでは、光エネルギーを使って、水を分解し、酸素と水素イオンと電子を生成する。酸素が生成するのは、この最初のステップだけである。つまり、このステップで生成する酸素が、大気中に存在する酸素の源になっているわけである。さらに、このとき放出する電子は、順々に次のタンパク質へと受け渡され(電子伝達)、NADPHという物質にたくわえられる。また、葉緑体の中の膜を隔てて水素イオンの濃度差が生じ、これによってATPという物質を合成するための原動力が生まれる。
 最初の水分解の触媒中心には、マンガンとカルシウムイオンが含まれていることがこれまでの同研究グループらの解析で分かっていたが、カルシウムイオンの役割は分かっていなかった。
 研究グループは、カルシウムイオンの代わりにストロンチュウムイオン(Sr)の存在下で生育させた酸素発生型光合成生物ラン藻から、光化学系IIと呼ばれる膜タンパク質複合体を単離・結晶化し、SPring-8の放射光を利用して構造解析した。その結果、水分解触媒中心に存在していたカルシウムイオンがストロンチュウムイオンに置き換わり、触媒の構造がわずかに変化した。この構造変化の主な原因は、触媒に結合していた水分子の一つが移動したことであり、このことから、この水分子が酸素発生反応に関わっていることを明らかにした。
 沈先生は、「もし、最初のステップを人工的に再現して、水から電子を取り出すことができれば、これを電気エネルギーとして使うことができます。光合成生物は、地球に到達する太陽光の0.1%しか使っていません。あり余っている太陽エネルギーを人間が使えるエネルギーに変えることが、私たちが目指している人工光合成です」と話す。
 因みに、地球上の酸素は、すべて植物などの光合成生物によって作られた。その量は年間約2600億トンで、地球上の大気中の酸素量は、約1200兆トン。つまり、約4600年で大気中の酸素がすべて循環される計算になる。

 朝の天気は晴れ。気温がやや高く、暖かい感じ。
 散歩では、コーヒー店に時々立ち寄る。店のある鉢植えの”クンシラン(君子蘭)”に花が咲き出した。畑の”アガパンサス(紫君子蘭;むらさきくんしらん)”は、まだ蕾もない。”アガパンサス(Agapanthus)”は、ユリ科アガパンサス属。
 ”クンシラン”はヒガンバナ科クンシラン属(Clivia)の植物の総称である。園芸流通名の”クンシラン”は一般に、ウケザキクンシラン(受咲き君子蘭、クリビア・ミニアタ:Clivia miniata)である。名に「ラン(蘭)」と付いているが「ラン科(蘭科)」ではない。
 日本では花だけでなく葉も鑑賞対象となっている。良く見かける品種は、濃緑色の長い葉が孔雀の様に羽根を広げたような姿の「達磨(だるま)君子蘭」。茎の先に橙色の百合の様な花を付け、晩秋頃には赤い実を付ける。因みに、開花するには温度が10℃以下の日が2月程必要と言う。・・お店の中は暖かいから。
 クンシラン(君子蘭)
 別名:受け咲き君子蘭(うけざきくんしらん)、クリビア(Clivia)
 英名:Kaffir lily
 ヒガンバナ科クンシラン属
 半耐寒性多年草
 原産地:南アフリカ・ナタール、日本には明治時代に
 開花時期は4月~5月
 花は茎頂部に5~8個纏まって咲く
 花色は一般的な朱赤の他に、薄黄・白・桃がある
 葉は、細・中・広葉、斑入りなどがある
 花後の果実は、径1~2cmで秋に赤く熟す


線香花火の美しさの秘密が明らかに

2017-03-04 | 科学・技術
 東京大学の井上智博特任准教授が明らかにした、「線香花火の美しさの秘密」の研究成果(2月10日)。
 ◆線香花火
 花火は江戸時代に作るようになった。なかでも0.1グラムの黒色火薬と和紙からできる線香花火は、最も単純な手持ち花火である。線香花火は、紙縒り(こより)の先端にできた火球から火花が飛び出し、枝分かれして美しい松葉模様を描く。これまで、なぜ火花が飛び出し枝分かれするのかという素朴な疑問に対する答えは明らかにされてこなかった。
 ◆
 東京大学の井上智博特任准教授は、共同研究者の横浜国立大学伊里友一朗助教・三宅淳巳教授、エクス-マルセイユ大学のエマニュエル・ビエルモ教授と線香花火が持つ美しさの物理的解明を試みた。火花の発生・分岐の鮮明な高速度撮影に初めて成功し、主要な化学反応を明らかにした。また、火花の挙動を理論的に定式化した。
 高速度カメラ「Photron SA-Z」を使用して線香花火の鮮明な時系列映像を毎秒10万コマで撮影した。
 こよりの下端にできた火球の表面にはたくさんの気泡が存在し、突然気泡が弾けて表面張力に駆動された流れが生じて直径0.1mmの液滴が1m/sの速度で飛び出す。これは、グラスに注いだシャンパンの泡から水滴が飛び上がるのと同じ原理。
 シャンパンのシュワシュワ音と同様に線香花火のパチパチという音も気泡の破裂音で、この飛び出した液滴の残像が火花に見えるという。
 今回の研究では、火球を飛び出した液滴が最大8回も連鎖的に分裂しながら描く軌跡が松葉火花を形成することが判明した。通常の固体や液体は1~2回分裂すると安定するが、線香花火では孤立液滴が何世代にもわたって子液滴を作り続ける。
 線香花火の独特の美しさは、従来知られていた分裂現象とは異なる液滴の連鎖分裂によって生み出されていたことが明らかになったという。線香花火の美しさを生み出す科学が1つ明らかになったが、火花が分岐せず柳のようになるときの仕組みは解明されていないとしている。

 朝は晴れ、風も穏やか。昼頃から雲多く、風が強くなる。
 塀に掛かる”オウバイ”に花が咲きだした。名(オウバイ:黄梅)に梅と付くが、梅(バラ科サクラ属)ではなくジャスミン(モクセイ科ジャスミン属)の仲間である。ジャスミン属ではあるが花に香りはない。
 名の由来は、黄色の花が梅に似る、咲く時期が梅と同じ頃、からと言う。花・姿が良く似ているものに、”ウンナンオウバイ(雲南黄梅)”とか”オウバイモドキ”と呼ばれるのがあるが、これらは常緑樹でオウバイは落葉樹。
 オウバイ(黄梅)
  中国では、迎春花(げいしゅんか)と呼ばれる
   旧正月(2月)頃に咲き出すから
 モクセイ科ソケイ(ジャスミン)属
 落葉性半つる性低木
 中国北部原産、15世紀末に渡来
 開花時期は2月~4月、花期には葉はまだ出ない
 花色は明るい黄色、花径は2.5cm位
 花の形は高杯形で、梅に似る
 花には一重と八重がある


青少年の平日ネット利用時間は、1日平均154分

2017-03-02 | 生活
 内閣府は、青少年のインターネット利用環境に関する2016年度の実態調査結果の速報を発表した(2月27日)。
 調査は、平成21年4月1日に施行された「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」のフォローアップのための基礎データを得ることを目的に実施した。昨年(2016年)11~12月、10歳~17歳の青少年と、同居する保護者各5,000人を対象に実施。回答率は青少年3,284人(65.7%)、保護者は3,541人(70.8%)だった。
 インターネット利用は、いずれかの機器で80.2%がインターネットを利用している。
  利用する機器は、
  スマートフォン:47.2%
  携帯ゲーム機:21.7%
  タブレット:20.9%
  ノートパソコン:17.3%
  据置型ゲーム機:11.6% など
 インターネット平均利用時間は、154.3分で前年度と比べて12.5分増となった。
 2時間以上利用する割合は、小学生32.5%、中学生51.7%、高校生76.7%。特に高校生は20.5%が5時間以上インターネットを利用し、72.1%がスマートフォンで2時間以上インターネットを利用している。
 学校種別にみると、
  高校生:207.3分
  中学生:138.3分
  小学生:93.4分 学校種が上がるとともに長時間傾向にある。
 インターネットの利用に関する家庭のルールを決めていると回答した割合は、青少年が65.0%、保護者が80.9%と約16ポイントの乖離。

 明日は3月3日、桃の節句、雛祭り。耳の日(昭和31年に日本耳鼻咽喉科学会制定)でもある。
 ”節”とは古代(唐)中国の暦からの季節の節目である。この中で奇数(陽)の重なる月日が(陰)となるとし、5節句を邪気を祓う行事とした。1月1日(元日)は別格で1月7日とし、11月11日もこの”節句”とはなるが「五行思想:万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなる」との対応から暦にはない。
 ”節句”は奈良時代に伝来し、平安時代から行事があった。数ある節句から江戸幕府が五節句に整理し祝日として制定した。明治初めに廃止されたが、日本の季節行事として現代も残っている伝統文化だ。節句の月日は旧暦(和暦:太陰太陽暦)である。現在は新暦(現在の暦、太陽暦:グレゴリオ暦)の3月3日で行われることが多いが、旧暦では2月3日であり、桃の節句と言われる「桃の花が咲く」にはまだ寒くて早い。
 ★日本の五節句
 1月7日 人日(じんじつ)の節句      七草の節句
 3月3日 上巳(じょうし、じょうみ)の節句 桃の節句、雛祭り(女子の節句)
 5月5日 端午(たんご)の節句       菖蒲の節句   (男子の節句)
 7月7日 七夕(しちせき、たなばた)の節句 七夕祭り
 9月9日 重陽(ちょうよう)の節句     菊の節句

 宮城野区文化センターで雛祭りの雛壇
 15人揃い7段飾り。雛人形は、内裏雛・三人官女・五人囃子・随身・仕丁。


世界保健機関(WHO)が最も危険な細菌12種を公表

2017-03-01 | 健康・病気
 世界保健機関(WHO:World Health Organization)は、抗生物質(抗菌薬)が効かず、世界的に大きな問題になっている12種類の細菌のリストを公表した(2月27日)。
 WHOは、「これらの菌の抗生物質への抵抗は強くなっており、治療の手段は尽きつつある」と警告し、「人類にとって最も危険な病原菌だ」として、各国に抗菌薬の迅速な開発を促した。
 WHOは、細菌を抗菌薬開発の緊急度に応じて、重大・高度・中位に分類。重大には、多剤耐性アシネトバクター・多剤耐性緑膿菌・カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の6種類。
 ◆WHOによる危険なスーパーバグリスト
 重大
  カルバペネム抗生物質耐性アシネトバクター・バウマニ
  カルバペネム抗生物質耐性緑膿菌
  カルバペネム抗生物質、第三世代セファロスポリン耐性腸内細菌(CRE)
 高度
  バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)
  メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
  クラリスロマイシン耐性ヘリコバクター・ピロリ
  フルオロキノロン(ニューキノロン)耐性カンピロバクター
  フルオロキノロン耐性サルモネラ属菌
  多剤耐性淋菌(第三世代セファロスポリン、フルオロキノロン耐性)
 中位
  ペニシリン非感受性肺炎レンサ球菌
  アンピシリン耐性インフルエンザ菌(BLNAR)
  フルオロキノロン耐性赤痢菌

 今日の天気は晴れ。風も穏やか。気温は低いが、春近し、を感じる日だ。
 散歩道沿いのお庭で、”ネコヤナギ”の蕾が大きくなり、もう少ししたら開花だ。花穂が銀白色で柔らかく、猫の尻尾の様に見える。葉はなく、花(尾状花序)の後に出る。
 ヤナギ(柳)は、ヤナギ科ヤナギ属 の樹木の総称である。世界に約350種あるとされ、日本でも30種以上はあると言う。日本では、柳と言えばシダレヤナギ(枝垂柳、落葉高木)を指すことが多いが、ネコヤナギ(猫柳、落葉低木)も親しみ深い種の一つである。名(ネコヤナギ:猫柳)の由来は、花穂が銀白色で柔らかく、猫の尻尾の様に見える「猫の尾をした柳」からである。別名は、「猫の尾」ではなく「小犬の尾」に例えて”エノコロヤナギ(狗尾柳)”。
 ネコヤナギ(猫柳)
 別名:川楊(かわやなぎ)、狗尾柳(えのころやなぎ)
 学名:Salix gracilistyla
 ヤナギ科ヤナギ属
 落葉性低木
 雌雄異株
 原産地は日本・中国など
 早春、葉が出る前に大きな花穂を付ける
 開花時期:3月~4月
 花は尾状花序