回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

マクドナルドの変調

2013年01月26日 15時06分43秒 | 日記

かつて親友がJALに勤務していたことから(今では何の義理もないが)、国際線でも国内線でもJAL便がある限りそれを利用している。そのJALの国内線で、いわゆるタッチ・アンド・ゴーというチケットレスの搭乗手続きをすると、手荷物検査場で便名と座席番号の記入されたレシート状のものが出てくる。搭乗ゲートでは再度ICカードをかざさなければいけないので、このレシートはチケットとしての意味は持たない。が、その裏面には、マグドナルドの商品と引き換えることが出来ると印刷されている。ほとんどがコーヒードリンクなっているのだが、たまにはビッグマックなどとも交換できるものもある。

このレシートを利用して自宅近くのマクドナルドに入ってみた。繁華街に近いこともあって繁盛してはいるのだが、かつて感じたような勢いが感じられなかった。店員は相変わらずきびきびしているし、一時は目障りだったけばけばしいメニューボードも落ち着いている。店舗にややくたびれた感はあるがそれほどみすぼらしくはない。それにもかかわらず、店内に華やかさが感じられないのである。数年前までは、そこで話し込んでいる若い母親たちそしてその子供たちには、どこか活気と華やかさがあったように記憶している。これは何なのか。今日の経済ニュースを見ていると、マクドナルドは全世界ベースではまずまずの業績であるが、日本は不振、と報じられていた。

文庫本でも読もうかと思っていたのだが、そんな利用者にとっての一番の問題はテーブルとイスがわずかではあるが小さすぎること、そして、その配置が稠密にすぎることだった。それでも、それが店舗の活気のなさにつながるものなのか。

ところで、タッチ・アンド・ゴーとは一般的な慣用句としては一旦着陸のために接地した飛行機が再度離陸するという、非常事態の対処法である(もちろん操縦士の飛行訓練回数を稼ぐという経済的な理由もある)。これまで数多く飛行機を利用してきたが、このタッチ・アンド・ゴーをハンガリー・ブダペスト空港で一回、そして数年間に羽田で一回経験した。特に羽田空港の際には(着陸直前に初老の乗客がトイレに入り、そのまま出てこないため、着陸をやり直すというしようもないものだったが)、B777が急にエンジンを全開にした時の狂暴な加速はよく記憶に残っている。ふだんは温和にみえる旅客機が、着陸やり直しの際にみせた、機体をよじらせるような身のこなしは、やはり飛行機とは鉄の塊が空を飛ぶという非日常的な乗り物であることを再認識させられた。件の乗客の間抜けた所作と、乗客をトイレから呼び出そうとする担当スチュワーデスの悲壮な努力、そしてその事態を機長に伝えるチーフパーサーの緊張した面持ちも忘れられない。

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