回顧と展望

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テロとの戦争

2013年01月27日 17時02分57秒 | 日記

ダボスで開催中の世界経済フォーラムで、アルジェリアの外相がテロリスト対策のために外国の援助を受け入れる方針を示した。先週のアルカイダ系武装集団による石油ガス施設襲撃および人質事件において、外国からの援助を断り、人質の犠牲者が多数に上ったことに対する国際的な非難を踏まえて方針を変更したもの。やはり、今回のような多数の外国人を巻き込んだテロ事件では、アルジェリアの装備では不十分と言わざるを得ない。今回のような事件では、対テロの経験豊かな英国や米国の諜報能力および偵察機器や無人攻撃機などが効果を上げる。

この方針に対して、英国では41%が支援は必要だと考えている一方、65%は、英国の支援により、テロリストが英国を標的とするのではないかと危惧している。アフガニスタンやイラクにおけるテロリストとの長い戦争に関与している英国においても、テロへの不安を持つ国民は多い。もし、平和主義の日本がアルジェリア政府を支援することを表明すれば、新聞をはじめとするマスコミはイスラムテロリストの報復を恐れるキャンペーンを張るだろう。そして、人心の恐怖心を煽ることが最大の攻撃だとすれば、それこそテロリストの思うつぼということになる。

なお、今回の人質事件をおこしたアルカイダ系のテロリスト集団の資金源の一部は、メキシコやベネズエラから、マリを経由して米欧に密輸されるコカインだという。結局、米欧(ひょっとすると日本も含まれるかもしれない)が消費する違法薬物がテロリストの軍資金の一部となって自国民を標的として危険にさらすというやりきれない連鎖にもなっているようだ。

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