回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

ドイツ連銀が金を自己保管へ

2013年01月16日 09時44分49秒 | 日記

ドイツの中央銀行ドイツ連銀(Bundesbank)がアメリカ連銀(FRB)およびフランス中銀(BDF)に保管を委託している金を自己保管(ドイツ連銀の金庫に保管)することにしたという。アメリカ連銀に保管分は全体3396トン(米国に次いで、ドイツは金の保有高で世界第二位)のうちの45%、フランス中銀は11%となっており、そのうち、フランス中銀分のすべておよびアメリカ連銀分の一部が対象となる。

東西冷戦時には、ソ連の侵攻を恐れて、当時の西ドイツは保有する金を国外、具体的にはアメリカ、イギリス(現在は13%がBOEに保管されている)およびフランスに預託していたが、東西ドイツが統合し、安全保障上の危険が後退したこと、さらに重要なことは、ドイツとしては、単なる保管証書という紙ではなく、金の現物を手元に置きたいということにある。なお、BOEからは保管料が高いという事で既に一部(930トン)を引き取っている。

財政の崖の例にもある通り、基軸通貨としてのドルの信認がゆらぎ、一方で通貨ユーロもギリシャ・スペイン問題などで基軸通貨には程遠い現状、世界は「金本位制」に回帰しつつある。Bundesbankの今回の動きはまさにその象徴ともいえるだろう。特に、通貨ユーロを一人で支えているドイツが、金を手元に置こうとすることは、ユーロの将来という観点からも大きな意味をもつ。なお、流動性確保のため、アメリカおよびイギリスへの預託は今後も行われる。

このBundesbankの動きに世界の金融、金市場がどのように反応するのか、興味あるところ。かつでドゴール大統領のフランスがブレトンウッズ体制が危機に陥った1970年代、金の自己保管をするべくFRBから金現物を引き出したときは、一時的とはいえ大きな影響があった。なお、イタリアと同様、ドイツが金を市場で売却したことは一度もない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする